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友人の夢

  • 2007/08/21

山口小夜子さんが亡くなられた。ずっと昔から素敵な女性だなと思っていた。何だかとても淋しい。インタビューなどでしか知ることはないが、生きることを大切にしている印象を受けた。すごくかっこよかったよね。

昨日は遊園地再生事業団の稽古場を見学。本公演にむけて準備は着々と進んでいるようだった。あんなことやあんなことを稽古していた。楽しみです。パレスチナから無事帰国した岸健太郎とも久しぶりに話をして、彼は会う度に身体が大きくなっている気がするのだが、今回は身体だけじゃない気がした。

人はたくさんのことを知り、たくさんのことを忘れ、たくさんの思考を巡らし、たくさんの人と出会い、喋り、別れ、豊かになっていくのだなあと、帰り道にふと考えた。別れを経験しないと見えないものもある。

流れに身を任せつつ、時には抗いながら。ゆっくりでいいんだろうな、成長って。10年単位で大きくダイナミックに捉えていくべきなんだろうな。ただこつこつこつこつと準備する。日々を私なりに大切にしながら。私なりってところが大事よ。他の人なり(真似)は一週間と持たないから。様々なものごとや人々や考えに影響されつつ自分の中で噛み砕いて行動することが、本当の変化だと思う。

今日は考えていること(考えなくてはいけないこと、または考える必要のないこと)があまりに多いので、頭が破裂しそうな感じだったからか、夕食を作って食べたらすぐに熟睡してしまった。寝れば少しはすっきりするものですね、頭も身体も。で、ちょっとぼんやり朝焼けを見ています。

そんなわけでカウリスマキを初めて見たのは大学一年生の時、「マッチ工場の少女」だった。ビデオを借りてきて、日本女子大学の図書館にあるAVコーナーで観たんだったな確か。すっごく面白くて、どきどきして、大きな衝撃を受けて、見終わった後に呆然としたんだっけなあ。淋しさに賛同!という気持ち。それからカティ・オウティネンという女優にもある意味呆然としたのだった。それからカウリスマキは私の中の重要人物なのだが、「街のあかり」は賛否両論らしいけど、私にとっては俯瞰で映るフィンランドの町並みや、主人公の笑顔や、ラストシーンが今現在リアルな「救い」だったのだ。人は何に「救い」を感じるのかわからないね。

関係ないけど、今日は現在大阪に住む幼なじみの夢を見た。

彼女とは小学校5年生からの付き合いで、今も家は離れているけれど仲良くさせてもらっている。彼女とはずいぶんいろいろなことを喋った。ほとんどがどうでもいいことだが(小学校の頃は男子の話ばかりだった)たまに話す真面目な言葉もあって、その両方に私は幾度となく助けられた。100回は助けてもらっているかもしれない。いや果てしなく無限大に「救われている」。私がどんなどんづまった状況の時も、「いづみちゃんは大丈夫だよ」と根拠はなかっただろうけど、根拠なき励ましって最高じゃないですか?

その子がたくさんの思い出話をしてくれるという夢だ。その思い出は事実とはかけ離れていて、「ねー、二人で行ったハワイ面白かったよね」とか言われて「いってないじゃん」とか、「ねー、あの時さ私の秋田の実家でいづみちゃんが酔っぱらって私のおじいちゃんに殴りかかったじゃない?」「殴りかかってないし、実家に行ったこともないし、あなたの実家は秋田じゃなくて宮崎じゃない?」と私がつっこむという内容だったのだが、別にハワイに行っていなくても行っていても別にどちらでもいい話だ。ただ二人はたくさんの思い出を共有していると事実。それは離れていてもこれからもずっと変わらない。歳をとってもきっと変わらないと思える、そう思える友人がいて、そんな人生を積み重ねることが出来ただけでもちょっとよかった。

ナフル

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