流れ星
- 2009/10/22
■時間的にも精神的にも余裕ができたので、余裕読書(一冊に時間をかけてじっくり読むこと)する。中上健次の「岬」。1日3ページぐらいまでしか読まない。もう少し読みたくなっても、あえて読まない。我慢だ。じっくり味わうと決めたのだ。
■で、「岬」はたぶん学生の時に読んだはずなんだけど、私はせっかちなのか、昔から速読派で小説を味わうことなくざっと読んでしまうことが多いので、時間が経った今では何だかあれもどれも忘れてしまっている。だからだいたいの本は二度読み三度読みが可能。バカは一粒で何度も楽しめるのだから安上がりです。
■いやでもそんなんじゃだめだ。これからは一冊を大事に味わい尽くそうと考え方を改め、長嶋有さんの「夕子ちゃんの坂道」は1週間かけました。読みたくても我慢。次の日は前のページを読み返す程の過剰なじっくりぶり。「岬」はまだまだ大丈夫。これはそんなにつるつる読めないなあと今思う。若い頃は気がつかなかったけれどじっくり読めば読む程味わい深い。時間をかけた分自分の中で言葉が発酵していく感覚です。
※※
■THE SHAMPOOHAT「沼袋十人斬り」を見ました。面白かった。今までのSHAMPOOHATとはちょっと違った作品で、とても楽しんで見ることが出来た。それにしても大変、初日後出演者の方が新型インフルエンザにかかってしまい何ステージか休演したとのこと。急遽代役を立てて何とか上演に漕ぎつけたそうです。代役のノゾエくん、すごい。尊敬。
■それにしても恐ろしいったらない。近い未来さらに感染力殺傷力の強いウィルスが流行しないとも限らず、そうなったら私たちはなすすべもなく舞台も休演しただただその脅威の前に平伏すしかないわけで、「蜂群崩壊症候群」だってウィルスによる大量死が原因かもしれないといわれているし(このニュース)、これは人なんてあっけなく滅びる可能性があるなと最近強く感じます。原因はあれやこれやとわからんけど、意外と早く誰も彼もいなくなるだろうな、と、太古の時代から輝くオリオン座を見つめながら思うわけです。うーん、星座は安定してるね(意味不明)。変わらないから、見てて落ち着くよ。助かるよ、そういう存在。オリオン座流星群、今日がピークだそうで、私は3つ流れ星を見ました。流れ星にお祈りなんて誰が考えたんだよ、あんな一瞬でできるわけねえだろ、と今も昔も同じことを思う。
■ま、私の不確かな未来予想図はどうでもいいとして、「シャーリーの好色人生と転落人生」は金曜日までだよ。