待つ女
- 2006/11/14
■富士山がきれいだー。今待ち時間です。今日は坂口安吾の「青鬼の褌を洗う女」を読むのです。再読だけどすっかり忘れているから楽しみです。あとウォーキング健康術の本を熟読してマジ健康になるつもりです。いいこと書いてあるんだよ、また。「あなたのホジティブボタンを押してみよう!」とか「プチごほうびで体の歪みも心の歪みも治ります」とか。プチごほうびとは、小さなダイヤモンドを買うとかオペラに行くとか。そうやって心を豊かにしてより一層体を磨くのだそう、ですよ。筆者と自分の距離感を多少感じますが、気持ちはわかります。そう、ロケは待ち時間との戦いです。寝たら夜寝れなくなるのです。だから私はこうやって朝早くからブログを更新しているのです。きっとまたすぐに更新します。だって、待っているから。
11月の子供
- 2006/11/13
■ぼんやりしている。中上健次の「十九歳のジェイコブ」を読んでいるからかもしれない。ナンシー関の「何かいわんや」はもう読んだ。どちらも独特の美学を持ったかっこいいひとの文章だ。35歳のお笑い芸人村田渚が死んだ。この事だって私をぼんやりさせるひとつの要因だと思う。またいじめで自殺者が出た。飛び降りるな。高いところなんか登るな。高いところは怖いところだ。飛び降りたくなるから登っちゃだめだ。地上でご飯作ってやるから降りてこい。皆降りてこい。
まあたまにはこういうのもいいじゃない
- 2006/11/11
■突然だけどこんな仕事もしているよ。右端が私ね。セレブ役。エセレブ。同じ事務所の建部和美さんが撮ってくれた写真です。
■で、今日はチェルフィッチュ「エンジョイ」の稽古を見学させていただいた。とても面白かった。役者さんも皆素敵。今回初参加である我らが南波典子ちゃんはとても場の雰囲気にとけ込んでいてもうずっと前から演出家の岡田利規さんや役者の皆さんとライブを楽しんでいる人に思えた。すごく活き活きしてる。波長が合うのかな。岡田さんの演出はある程度想像はしていたものの、やっぱり驚いて、それはもちろんいい意味での衝撃で、全てにおいて「イメージ重視」というか「役者の想像力」が80パーセントを占めているのだなと感じた。それはとても正しいことだと思う。そして岡田さんの姿に何故だか確固たる自信のようなものを感じた。「岡田さん、ユリイカ読みましたよ」とは言えずに静かに稽古場を後にする。また見学させてもらおうと考えながら。差し入れにmaduのロールケーキスイートポテトを買っていった。おいしいおいしいと皆が食べてくれる。嬉しいからまた何かさしいれしよーかなー。
■夜は所用を済ませて、それから某店のハンバーグを食べる。席で振り返ったら中島唱子がいた。渡鬼ファミリー(昨日たまたま見てしまったのだが、えなり真は東大だし和津ちゃんは高校休学してるし、いつの間にかちょっと太った少年隊ニッキも出ててるし逆にカッちゃんが激やせしていて心配だ。もうはっきり言っていろいろありすぎ。何が何だかわからなかった)というだけではなくふぞろいの林檎たちの一人な訳で、何かちょっと感動したよ。うわー、向かい側に柳沢慎吾が座っていたら最高なのに。そして中井貴一が・・・ってマニアにしかわからない話を失礼致しました。
自分の文章をよく読む
- 2006/11/10
■ユリイカ「総特集・宮沢章夫」をじっくり読む。私の文章はなるほど堅いかなあ。いろいろ下手なのは仕方ないにしても、緊張しているなあという印象を受けた。普段から宮沢さんに緊張して接しているからかもしれないなあ。やっぱり私にとって宮沢さんはいつまで経っても師匠なのである。君は、師匠のこと、書けるかい?って誰に語りかけているのかわかんないけどさ、もっとこうすればよかったとかあれも書けばよかったとかいろいろ反省する。書きたいことがありすぎて何を書いていいのかわかっていない感じもするかな。でも、いい部分もあったと思う、と、自分誉めも必要だ。それにしても早稲田大学教授の岡室美奈子さんの文章はとても面白かったが、何より笑ったのはやっぱり宮沢さんの戯曲の引用部分で、「14歳の国」のとあるワンシーン。shine(シャイン)とshi-ne(シネ)を読み間違える人達。「輝け」と「死ね」。意味があまりに違うので読み間違えたら大変なことになる。笑える。この部分を引用した岡室さんも素晴らしいと思う。
■三坂知絵子ちゃん(しょこたん似)の「ストーカー日記」にはさすがに驚いた。三坂さんらしいなあ。本当のストーカーだよ、この人は。宮沢さんの日記を隅から隅までよく調べてある。ギザすごいス。すぼらな私には全くもって無理だ。いろんなことをすぐに忘れてしまう。昔「笠木に子供がいる」と嘘を書かれたことは覚えているが。
■そんなこんなでまだまだ堪能できそうな一冊だ。鈴木慶一さんのインタビューで和んだり、宮沢さんの自筆年譜で歴史を知ったり、友部正人さんの文章にくらくらしたり。
■体で文章が書けるようになりたいので、もっとどんどん書こうと思います。真面目に自分自身が楽しめることって、もしかしたらここにあるのかもしれないし、ないかもしれない。
■朝から某仕事。働いています。がんがん働いています。ところで、某仕事の現場で思うことは、女優って興味深いなあということ。女優って心の奥底で自分のことがあまり好きではない人に向いている職業なのではないだろうか。
妄想
- 2006/11/09
■いろいろあって来週一週間家をあけることになった。そのせいかわからないけど、微妙に心が落ち着かない。あんまりいろいろありすぎる生活は難しい。だって人間は仕事だけで生きているわけではないから。家事だって人間関係だって睡眠だって食事だって私たちは存分に謳歌すべきなのだ。でも仕事がなくては生きていけない。そして前記のどれもおろそかにしては淋しい。やりたいことは口から出てくる。しかし本当のところはどうなんだ、と、自分に問いたい。
■ナフルがキーボードの上を歩く。ナフルが突然死んだらどうしようかと考えてしまう。どうしたらいいのだろう。これは笙野頼子の本を読んだから。
■「何も考えないっていうのはどう?」と先日知人に言われた。考え過ぎる私への忠告だと思うが、何も考えないというのは不可能なことで、考えの重さを軽くする、ということならば出来る気がする。
ロケ/追記など
- 2006/11/06
■今日は某ロケで静岡に来ている。昨日まで福島にいたのに。ずっと乗り物に乗っている感覚を覚える。静岡市は今雨が降っている。
■書きたいことがたくさんあるけど、忙しいからまたにしよう。何かを省くことで私はわかりやすくてんぱらないで済むらしい。これも一つの「生きやすくする術」です。本当は何でも出来る敏腕女子になりたいのですが、無理!
■今ようやく家に帰ってきた。朝始発で家を出て、今次の日の0時。疲れたね・・・。狭いながらも落ち着く我が家である。ナフルの顔を見たらちょっと泣きそうになったのは、笙野頼子さんの、これ、
を読んだからかもしれない。今年間違いなくベスト5の中に入る傑作。まず、題名がいいでしょ。かっこいいでしょ。かなり心の奥底に食い込んでくる言葉です。私の近くに笙野ファンは一人しかいないのだけど(もちろん隠れファンは知る由もないが)、その人とも笙野さんの文学について話したことがない。今度ゆっくり話がしてみたいなあ。私の意見は「笙野さんそのものが文学である」というかなり強引なものなのですが。
■で、ユリイカ「宮沢章夫総特集」、是非読んで下さい。わたくし、笠木泉の文章「宮沢章夫の変貌」が掲載されています。非常に拙い文章でお恥ずかしい限りですが、寝ても覚めても宮沢さんのことばかり考えてそれこそ死にものぐるいで書きました。誤植もありますが。間違いもありますが。でも大変光栄なお仕事でありました。書いてよかった。そして何より他の方の「宮沢章夫論」がすごいです。愛を感じます。ってまだちゃんと読んでないけど。早く三坂さんの「宮沢さんストーカー日記」を読まねば・・・・だって、面白そうだから。これ一冊で宮沢さんの全て(とまでは言わないが)が詰まっております。是非購入しよう!私も5冊ぐらい買うよ!1冊は親に送るよ(福島のど田舎に、ユリイカが売っているかどうか、・・・心配で)。「文章がせこい」「面白い」「面白くない」等個人的にダメだしのあるかたはどんどんメールください。今後何かに役立てていきます。
私信
- 2006/11/01
■Lちゃんに。
■照れくさいから言ったことないけど私はあなたのことが大好きなんだ。かわいいから。若いから。聡明だから。悩んでいるから。歌が上手いから。エクステンションのことを詳しく教えてくれたから。キスシーンしたから。雪の日一緒に舞台に立ったから。目がかっこいいから。大胆だから。繊細だから。気にしいだから。・・・本当はそれだけじゃない。そんなことじゃない。いっぱい理由があって、同じ時間を過ごしたこと、あの時間がきっと濃密だったんだねえ。だからやっぱりあの冬参宮橋にいた皆が私は大好きだ。
■こんな時に変な話だけど、あなたにプレゼントを持っていこうと思う。近々OL会をしようと思ってて是非また参加して欲しいよ。そう、ゆっくりその長い手足を伸ばしてのんびりできるお店にしよう。それで私はあなたに野菜の料理を食べさせると思う。「もっと野菜食べなくちゃダメだよ!」って言うだろうな、私。でもあなたはきっと食べないのです。それでもいいや。また皆で会えるなら。
■前に「かわいいー」と誉めてくれたナフルも、あなたのことを応援しています!
愛の味
- 2006/10/31
■久しぶりにジムに行く。行かない間に体が衰えていた。あっという間だなあ、衰え。また鍛えなおし。
■経済的にも脳の活性化にもいいとされる自炊をしているわけですが、楽しみつつも毎日何を作るか悩んでしまい気がつくと頭の中がそれ(献立作り)でいっぱいになってしまう時が間々ある。「何でこんなに悩むんだよ!」と自分にツッコミをいれたくなる。悩んだ末にすごくぼんやりとした名もなき料理を作ってしまうが、そういえば子供の頃から母の名もなき料理をたくさん食べてきた。たぶん冷蔵庫の中を整理するために作ったような料理なのでしょうが、もう何が何だかわからないものが入っていたり、やけに黒かったり(しょうゆ?)、何味かわからなかったりしたが、でも全部美味かったなあ。今と違って調味料の種類も少ないし、味の素かなあ。素材の味?いやいやそんないいもの使ってないはず。toshiko(母の名)マジック。私の場合、名前もなければ味もぼんやりしている。まだまだ腕もセンスも経験も足りんです。
■そう、母の料理はほとんど美味しかったのですが、憂鬱だったのはイナゴの佃煮。バッタね、バッタ。嫌でしょ?嫌だよね。父親が「配給だ!」と言ってお茶碗に盛られた白いご飯の上にイナゴを三匹並べて乗せるんです(ちなみにめざしも配給制)。有無を言わさず、食べろ、と。子供三人で反抗すると、「もうお前はご飯を食べる資格がない!」と怒られ、お箸を下げられてしまう。こんな時姉は「じゃ、いいよ」と言ってさっさとランドセルをしょってしまうが、私は父親怖さにめそめそしながら食べたくもないイナゴを食べる。生まれ持った性格の違いですかね。弟は・・・覚えてない。どんなだったっけ・・・。ああ、たぶん泣き続けイナゴを食べなかったんだ。性格が如実に・・・・。
■仙台に住んでいた頃、私が幼稚園の頃の話です。今の子供はイナゴなんて食べないのでしょうね。
■乾燥がひどく、朝起きると喉がひゅーひゅー鳴る。もうすぐ「鵺/NUE」の本番が始まる。楽しみだなあー。宮沢さんはじめ、上村くん、鈴木将一朗くん、田中夢ちゃん、出演者スタッフの皆さんが風邪引かないように三軒茶屋に向かって念を送ろう。よけい風邪引いたりして。稽古エンジョイ中の南波さんにも念を送ります。皆がんばってくださいね。
■私はオールツーの公演のことを考えねば。出演者にも公演の企画書を持って会いに行かねばなるまい。少しずつこつこつやるしかない。
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