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はえぎわ




牛尾さんの絵



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いつもの日記

日々のあれこれ。

「パンドラの匣」

  • 2009/10/12

「パンドラの匣」東京公開されました。テアトル新宿です。皆様お誘い合わせの上、是非映画館に来て下さい。

昨年の初冬、宮城県で撮影されました。スクリーンから感じられるきらめきは、この土地の持つ空気の清冽さもあるのかと思います。それに川上未映子さん、仲里依紗さんの美しさも相俟ってキラキラした光を放つ映画になっているのです。撮影中は二人とも花のように存在していて、それがそのままスクリーンに映っている。試写会ではその可憐さに身体の力が抜けるほどでした。

私は「孔雀」という名の看護婦役で出演しています。美しい名前。名前は美しい。太宰治の「パンドラの匣」を読んだ人には「孔雀」がどんな人間がわかっていただけると思います。私にとって太宰は非常に愛着のある人物でして、晩年に「私は太宰治の「パンドラの匣」の孔雀を演じたんだなあ、よかったなあ、幸せな人生だったなあ」と思うだろうと予測しています。

私の個人的思い入れは置いといて、冨永昌敬監督の傑作です。映画館へ!

短く纏めた週末よ

  • 2009/09/21

連休、いい天気のようです。夜は涼しいですね。明日から水戸に行きます。この週末いろんな人と会い、お話ししました。皆いろんなことありますが、笑って頑張りましょうな。

地獄の南北線

  • 2009/09/13

過労でまたダウン。腹痛で南北線が地獄に思えた。その腹のまま大先輩小田豊さん出演の菅間馬鈴薯堂「猫の墓」を王子小劇場で見た。小田さんの怒鳴り声が腹に響くぜ!ロックだぜ!なんて、小田さんは癇癪持ちの夏目漱石役。とても素敵でした。

昨日は遊園地再生事業団の戯曲研究会(仮名)に参加。カトリン・レグラの「私たちは眠らない」を皆でリーディングする。ト書きが少な過ぎて「一体これどうやって舞台にするの?」って感じだったがそれもまたよし、と思った。自由に考えられるから。面白い戯曲だ。戯曲、片っ端から一日一本ペースで声に出して読みたいなあと思った。

今週は家にいる時間がほとんどなかった。自分の企画も進めないと、時間がないなあ。さて来週は恒例水戸短編映像祭コンペティションの司会です。今年でなんと5年目。こんなに続くとは全く思っていませんでした。水戸のスタッフの皆さんとノミネートされた監督皆で作り上げる長くも感動的な一日、今年も頑張ります。司会パートナーは前年に引き続き柳沢茂樹くんです。あだなは「ぎっさん」です。ぎっさんとはもう長い友人なので、非常にリラックスして司会が出来ます。

水戸のスタッフブログに去年の私たちの写真が掲載されていました。

まあ、こんな感じです。説明しますと、向かって右端は当たり前ですが私、順に田中智章監督(第9回コンペグランプリ監督/「放課後ノート」)、田中羊一監督(第11回コンペグランプリ監督/「そっけないCJ」)、後ろを向いているのが柳沢くん。当時応募作の中でもダブル田中監督の作品はずば抜けていたなあと、今感慨深くその応募作品を思い出す。二人とも今や映画監督としていろいろなお仕事をされております。

さあ私はこの一週間で最終ノミネート作品を全部見るという大きな仕事があるのです。やればできる。きっとできる。そしてこの写真を見て「今年は前髪をおろそう」と強く思うのでした。スタッフブログによると20日は「パンドラの匣」プレミア上映に、主演の染谷将太くんも来るとのこと!

吾妻橋ダンスクロッシング

  • 2009/09/12

吾妻橋ダンスクロッシングに行って来た。

実はいとうせいこうさんと飴屋法水さんと鉄割アルバトロスケットが見たくて行った。他のパフォーマンスもきっと面白いだろうなあと思い、そう思いながら見逃すのは非常に勿体ないし、自分自身が何かを探していたのだと思う。結構忙しい日々でやること満載なんだけど思い切って時間を使おうと思ったのだ。

一人で行った。仕事が終わってから東京を横断して駆け込んだので空きっ腹だったのだが、会場に入った瞬間の熱気にちょっと嬉しくなってしまいビールを飲みながら鑑賞。終演後自分の勘は意外と冴えまくってるなと思った。いとうさん、飴屋さん、鉄割のパフォーマンスが素晴らしく、あとcontact Gonzoという全く未知だった男性4人からなるパフォーマンス軍団のあまりのことに開いた口が塞がらなかった。私の席は舞台が四角くせり出している上手(客席から見て向かって右)のエリアのさらに一番奥で、つまり舞台上に一番近く正面エリアで見ているお客さんの顔をばっちり見ることができるのだが、contact Gonzoを見ている間は私以外のほとんどの人の口が開いていた。すごかった。あんな身体見たことない。「身体なんかどうでもいい」っていう新しい潔さなのかもしれないと思った。

鉄割アルバトロスケットは前にやはり吾妻橋で見てすごく面白かったのだが、その後お仕事で何度かご一緒させていただいて、伊藤麻実子さんというあまりに樹木希林にそっくりな為「きりんちゃん」という渾名のかわいくて面白い女優さんと連絡をとらせてもらっている。前回は伊藤さんが出演していなかったため今回はかなり楽しみにしていたのだ。そして昨日ビールを飲みつつ確信した。私は伊藤さんと主宰の戌井昭人さんの大ファンである。普段舞台を見て声を上げて笑うことなんてなかなかないのに、堪えきれず笑ってしまうその身体の不思議な状態さえ楽しめた。今回鉄割のサイトを見たんだけど、劇団員のプロフィール写真のすごさには笑うしかない。本当に大好き。

それからいとうさんのパフォーマンスは、これから見に行く人もいると思うのでネタバレはさけたいのだが、それが終わりちょっと笑いながら客席に頭を下げたいとうさんの顔は汗が輝き、その顔は本当にかっこよかった。ここの場所にいる皆がゼッタイに知っている知名度の高いいとうさんのような方が、こんなに挑戦的でなおかつ素直なパフォーマンスを見せてくれたことにきっと皆感動していたと思う。ひねくれていない何も恐れない姿を見せてもらった。飴屋法水さんのパフォーマンスは実は一番楽しみにしていて、最近いろんな人の話を聞き、ここ何年かで演劇活動を再開された飴屋さんを是非見ておきたいと思ったのだ。そしてそれはあまりによかった。泣きそうになりながら見ていた。嫌味の一切ない、またもや挑戦的な舞台。こんなものに出会えるから演劇(というか舞台表現)はやっぱりやめられない。絶望があって希望がある。見ている間別の自分が遊体離脱のように身体から離れて、この状況を楽しんでいる自分をも楽しんでいる。さらにもう一人の自分が現れ、自分が舞台に立つ時の姿を、自分の表現とはいったい果たしてあるのだろうかと考えている。そんな舞台。

終わった後に、やはり見に来ていた宮沢(章夫)さんに会い、すごい離れた席で見ていたので一体どんな感想を持たれながら見ていたのかわからなかったが、私はすっかり興奮していたので「いやー面白かったですねえ」とテンション高めで話しかけたら宮沢さんは笑顔で「素晴らしかったなあ」と言った。それから宮沢さんの大学の生徒さんである石原君と三野くんと今回の吾妻橋の感想を話した。キュレーターである桜井(圭介)さんに「超よかったーんですけどー」と絡んだりして(ウザい酔っぱらいのようになってなかったか心配)。

面白い映画を観ると誰かと喋りたくなる感覚に似て、それから宮沢さんの家に移動し今日のパフォーマンスがいかによかったということを皆で話し合った。話し合うのも変だが、何か喋りたかった。皆基本的には同じ感想を持っていて、宮沢さんと「表現に向かうそのまっすぐさ」について話せたことは、自分の中でもなんかすごくよかった。いつものようにどうでもいいくだらない話も多かったんだけど、いいものを見た後はくだらな話も盛り上がる。

家に帰り眠り目が覚めて、「もう一回見たいなあ」と思った。そして「頑張ろう!」と思った。また新しい一日が始まる!

つぶやき

  • 2009/09/10

IPhoneのアプリ、TOYCAMERAは面白い。どんな写真でもたちまちイイ感じに。普段から寂しげなテーオが、より寂しげに・・・。

iPhoneを買って一週間強経つが時間がないのもあってまだ使いこなせていない。ただ、なんとなく携帯電話より触っている時間が少ない気がしていてそれが面白い。iPhoneは携帯電話ではなくほぼMacなので、何か調べ物をする場合家にいるときはMacbookを開けばいいわけだし、メールは携帯電話打ちに慣れていたのでなかなか難しい。でも可愛いから眺めているだけで満足。性格の難しい美人のような存在だ。例えがオッサンですね。

あの「反応も遅く、サイトも見づらい」けど「気軽な」携帯電話がなかなかどうして恋しくなったりするのだ。こっちは大して美人じゃないが心休まる相棒といった感じね。たぶん、そのうちしっかり慣れるのでしょう、美人に。

ロハ下ル「わるくち草原の見張り塔」を見に「青山円形劇場に行きました。久しぶりに行ったけど、本当にいい劇場。客席に座っただけで味わえるあのわくわく感がたまらない。初舞台がここだったというのもあり、非常に思い入れ深い劇場なのです。光瀬指絵がキューティクルを振り乱しながらどんどこ走っていました。あの姿を見ると「五人姉妹」を思い出す・・・。

忙しいみたい、私。とつぶやいてみる。こんな感じでtwitter、こっそりやってるんだけど、別にこっそりやる必要もないぐらいどうでもいいことしか書いていない。ただ、つぶやくのは楽しい。向いている。昨日も料理しながらすっげえぶつぶつ言っている自分に気がつき、気持ち悪いと思いつつこれは溢れ出る静かな情熱なのだとか何とかさらにつぶやきを重ねてみた。

そういえば遅すぎる告知。舘ひろしさん主演のドラマ「ダンディ?ダディ!」の最終回に出演していました、という、まさにつぶやき・・・・。気がついてメールくれた人、ありがとう。

それからテアトル新宿で10/10公開の「パンドラの匣」公開記念で「シャーリーの好色人生と転落人生」もリバイバル上映されます。10/17~23@渋谷ユーロスペースです。見逃した方は是非とも見ていただきたい次第です!

こそこそ

  • 2009/09/06

今日エクセルシールカフェ自由が丘店にこもり(?)、いろいろ勉強したり考えたりぼんやりしたり本を読んだり中で、一番強く思ったことは私なりに真面目に潔く生きたいからもっと疑ってもいいんじゃないかと。表現に関わる人間として強く持っていなければいけない気持ちを太く強く持っていたいから、疑うのだと思った。

となりの席に座った老人の夫婦は、私の喘息用吸入器を使う姿を見て何かこそこそ話をあからさまにしていて面白かった。否定的なこそこそ話ではなかったものの「驚いちゃった」という言葉は確かに聞こえた。妻は店員の視線を気にしなつつ小さなハンドバッグから別の店で買ったであろうあんぱんを取り出し、そしてこそこそと二人で食べていた。こそこそ話をしながらこそこそ食べるその老人二人の姿がとても愛らしく面白かった。

夜、父と会った。身長が確実に低くなっている。

iPhone、そして

  • 2009/09/04

決断が早かった。思い切った。

さて、使いこなせなさすぎて、皆にアドレス変更メールが行き届いたか心配だ。さて最近はゆらゆら帝国を聞いています。

風邪も中途半端に長引きましたがようやく落ち着いてきました。咳が、嫌だね。喘息を連れて来ちゃうから。で、「ニッポンの思想」をちょっとずつ読み進めています。大学で一応思想を専攻していたはずの私ですが(っていうか確かドイツ哲学ゼミを専攻していたはずなんだが、誰の研究をしたのか全然思い出せないぐらいゼミに出ていない)、全く不勉強なため、基本的な語句なんかが分からなかったりしていちいち自分に嫌気が差しつつ、でも佐々木さんの例え話というか解釈が非常に分かりやすいのでとても楽しい。難しいことを難しく言っている人たちの言葉を翻訳してくれる、その翻訳者の力量にまったくもって驚くばかりの本なのです。それぞれの時代に活動した思想家たちが一体何を主張していたのか、それがわかる。そしてそこから彼らが宮崎勤事件、オウム事件、9.11と私たちが同時代に体験した精神を揺るがす大事件を何とかして乗り越えようとして来たその姿を垣間見ることができて、それが面白いのです。

思想とは遠く離れて、季節の変わり目なのか年齢なのか私の肌は最近荒れていて、もしかしたらこれは「プロアクティブ警報」発令中なのかもしれません。まあ、どんなに荒れても絶対使わないけどね。ただあの歌はしょっちゅう口ずさんでいますよ。だって、アノ曲、気になるじゃない?

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