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晴れても寒く

  • 3月 04, 2008

昨日から福島の実家に来て、今祖父の横で松本清張を読んでいる。ときどき息遣いが荒くなると看護婦さんが酸素吸入の数値レベルを上げていく。ずいぶんとこの病室に二人きりだ。もう声をかけても返事はないけど、なんだかいろんな対話をしている気がしている。不謹慎かもしれないが、私は今とても穏やかな気持ちだ。今日はとても冷えるのでホッカイロを直張りしています。

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本番中日記

  • 3月 03, 2008

3月1日、「アクワリウム」1ステ終了。全く緊張しなかった。何故だろか。上村くん、将一朗くん、白水社Wさん、田中夢、岩崎くん、渡辺道子さんが来てくれる。本当にありがとう。その後他の公演を鑑賞する。「静物たちの遊泳」リーディング公演は素晴らしかった。戯曲も俳優も演出もとてもよくて感動。いい作品を観ると本当に幸せになる。舞台面白いなあって本気で思うよ。その後リーディング部門3団体合同打ち上げ。田中夢が来てくれて一緒に打ち上げ参加。夢は「0相」メンバーと盛り上がっていた。「私明日アクワリウムに出演します」とまで言っていた。私は「静物たちの遊泳」に出演していたともさと衣ちゃんとゆっくりお話しする。

3月2日、打ち上げたのはいいが「アクワリウム」2ステ目。私は何日か前から憎き口内炎が出来ていてそれがじくじく痛む。ちくしょうである。セリフを噛まないようにじっくり口を動かし我流のアップをする。リーディング公演で噛むのは嫌なんだ、私は。だってリーディングだから。お客さんは言葉を聞いてくれるのだから。それにしても口内炎は計3個。本番は口内炎のおかげか緊張を感じた。宮沢さんが観劇してくれた。そして相馬くん、「ミスターリーディング」(一部の人にしかわからないネタですみません)ジッコウくん、鈴木くん、田中くん、細江さん、赤羽くん、いとこ、青山麻紀子、松山くんとたくさんの人が見に来てくれた。本当にありがとう。感謝します。終演後東京芸術劇場前で偶然昔の友人に会い二人で爆笑する。奇跡の確率で訪れる偶然。今。よくもまあ、人生は面白いもんだと思った。その後メンバーと宮沢さんとささやかに打ち上げる。家に帰り今回の反省をする。もっとこうすればよかったとかいろいろ考えた。自分の体の声をも
っと知らなくてはいけないのだな。

熊本のみんなはもう九州に到着しただろうか。9泊10日東京生活、疲れただろうなあ。ゆっくり休んで欲しい。私は口内炎を治しつつ、アデューの戯曲執筆に入る、はず、です。わーどうしよう。その前にたまっている制作仕事も片付けねば。

写真のテーオ、寝た姿がくだらない。

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アクワリウム終了

  • 3月 03, 2008

「アクワリウム」終了しました。ご来場下さった皆様ありがとうございました。

今回私はたくさんの初めてを経験しました。熊本から来た「劇団0相」との出会いは、全く会ったことのない人たちとの作業。戸惑いもありましたが、皆さんの優しさ、作演出の河野さんの真摯な姿に励まされ何とか本番を迎えることが出来ました。本番中も今まで感じたことのない気持ちをふと感じたり、新しい感情が芽生えたり、反省したりと精神的にもかなりぶれていたのですが、それはそれで新鮮で楽しかった。大事なのはこの新しい感情を分析することかなと思ったりしています。

河野さんは稽古場でいつも全力で取り組んでいたようでした。常に自分の言葉と格闘していました。「(慣れないウィークリーマンションで)ちゃんと寝てるのかな」と心配になることもあったけど、何とか本番まで元気だったからほっとした。「アクワリウム」の本公演は今年の初夏に九州で。一体どんな舞台になるのか、楽しみです。

アドバイザーの宮沢さんともいろいろ話しをすることが出来ました。宮沢さんが演出する舞台に出演させてもらったことは何度もあるけど、ちょっと離れた位置から作品に関わるという作業はこれまた初めて。宮沢さんが稽古を見に来て戯曲や演出や俳優の芝居にアドバイスをしていき、次の日みんなの芝居が劇的に変わった瞬間を見ることができたのはちょっとした感動だった。稽古中に宮沢さんのお父様がお亡くなりになって非常に大変な時期にも関わらず、ご実家での告別式を終え東京に戻り、本番前の通し稽古を見て下さった。そして的確なアドバイスを発信してくれる。本当に、もう何というか、頭が下がる思いだ。プロの仕事を近くで見ることが出来て、私は本当に幸福だと感じる。

宮沢さんのお父様には何度かお会いしたことがある。初めてお会いしたのは確か12年前の遊園地再生事業団公演「蜜の流れる地」を、宮沢さんのご両親が見に来た時だったように思う。お父様が「(芝居の内容が)よくわからない」というような感想を言ったと宮沢さんが笑って私たち役者に話してくれたのではなかっただろうか。もう何年前か思い出せないけど「月の教室」という舞台を宮沢さんが静岡県袋井市で作った後に白水社でその戯曲が書籍化されることになり、巻末に収録される劇中歌CDの録音に参加した。その時白水社Wさんと一緒にご実家に泊めていただいたのだった。お父様は笑って挨拶をしてくれたように記憶しているが、何を話したのかは覚えていない。記憶の中では「何も喋らなかった/お父さんは何故か笑っていた」気がするのだが、どうだっただろうか。最後にご挨拶をしにいくことはできなかった。宮沢さんの話を聞くとかなり破天荒な人だったらしく、そのエピソードのあまりの面白さについ笑ってしまうことがあった。宮沢さんが日記に書いていたように、生前「死なない」と公言していたそうだ。しかし死はやってきた。でも、生きていたその姿はご家族の記憶の中にずっと生きていく。そしてとても優しい笑顔だったことが私の記憶にばっちり生きている。それも一つの「死ななさ」なんじゃないか。私の中にも「死んだけど死んでない人」、たくさんいる。彼や彼女は私の体の中にいてくれるとふと感じる時があるのだ。

「アクワリウム」には「片目の猫」が出て来て、それは今や我が家のカーテンクライマー・テーオも出会った時から片目(正確に言えば片目が飛び出していた)だったので、不思議な縁を感じました。この戯曲の奥にあるものは非常に恐ろしい現実で、水俣病という公害病が身近に存在する熊本在住の河野さんだからこそ書けるテーマなのだと思う。さて、テーオの目は何故飛び出していたのか?摘出手術をしてしまった今となっては全くわからないけど、テーオは特に気にしている様子もなく相変わらず家の中で暴れ回っています。暴れ過ぎ元気過ぎで食べ過ぎ。

熊本大学生、自分のことを「自分」という男前のアヤナちゃんは、稽古中に一度熊本に帰り大学の実習を受けてまた東京に戻ってくるという超ハードスケジュールをこなしました!えらいよアンタ。おつかれさまでした。別れ際「かさぎさん、会えなくなるの寂しいですよ。熊本に来て下さいよ。」って言ってくれた。いつか行きたいなあ。

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明日と明後日

  • 3月 01, 2008

明日の13時からと明後日の17時、池袋の東京芸術劇場小ホールで「アクワリウム」を観よう!

ものすごく面白い戯曲です。

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music japan

  • 2月 28, 2008

急遽明日放映だそうです。

NHK「MUSIC JAPAN」29日深夜24時40分〜

鈴木慶一さんと曽我部恵一さんのスタジオライブに何故か私と高山玲子が参加しています。

素頓狂なことになっていると思いますのでどうぞよろしく。

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おにぎり/河野さん/アドバイザー

  • 2月 27, 2008

「アクワリウム」の稽古が進んでいる。

毎日劇団0相の皆さんとご一緒している。0相の皆さんは何がすごいって、朝みんなで分担してお弁当を全員分作ってくるところ。しかも私にまで美味しい手作りご飯をふるまってくれるところ。慣れない東京のウィークリーマンション生活の中で、きちんと米を炊いておにぎりにして、おかずまで全員分作って持ってくる。今回のメンバーは全員で8人だからおにぎりの数も結構なもんだぜ。そして私のことも「おにぎり食べます数」にカウントしてくれているその優しさ・・・。泣けるぜ、0相。熊本、最高。

稽古は、少しずつ進んでいて、私自身もようやく声の出し方や呼吸などを考えられるようになって来た。

戯曲は、読み込む程に「この戯曲は河野みちゆきさんにしか書けないものだ」と実感する。何故そう思うのか、それはこの本が戯曲に込められたものの「重さ」だけにとどまらないものになっているからだ。いつもは熊本で活動している河野さんとお会いしてからまだ何日も経っていないので、本人の人となりとかまでは実はよくわからないけれど、でも、「この人が自分自身の体で書いている」というごく当たり前だけどとても重要なことを日々強く感じるのだ。

この本を、東京に住む人間に読んでほしいと強く願う。まあ、リーディング公演に来てほしいのは、もちのろんなわけだけど。

昨日はアドバイザーの宮沢さんが稽古を観に来ていろいろアドバイスをして下さった。アドバイザーのアドバイスは的確であった。今日の稽古は私も含め皆生き生きしている感じがしたのだった。

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女子高生/「アクワリウム」スタート

  • 2月 25, 2008

23日昼、東京国際演劇祭リージョナルシアター「着座するコブ」を観劇する。コブ、とカタカナで表記するとまるでコブサラダのようだとかなり本気でそう思ったが当然この舞台はコブサラダの話ではなかった。

遊園地再生事業団の田中夢ちゃんが出演していた。夢は高校生役。女子高生の制服のスカートは短いのだ。それが現在を示している気がした。何より現在の証というか。決して過去の話ではないのだな、と彼女の揺れるスカートのひだを見ながら考えていました。ちなみに私が高校生だった頃、もう15年以上も前の話ですが、街ゆく女子高生のスカートはそんなに短くなかったのです。私自身はといえば、制服のない都立高校に通っていたため、私服の生活だった。今思えば女子高生時代に女子高生ではなかった気がする。

終演後同じ回を観た小田豊さんと鈴木将一朗とコーヒーを飲む。大先輩・小田さんの話はとても興味深く面白かった。自分がこの先舞台に関わって行く上での様々な意思を次の段階に持って行くきっかけのひとつになったと思う。

夜、参加する東京国際芸術祭リーディング部門の顔合わせ。今回は私が出演させていただく熊本の「劇団0相」と、札幌の劇団「WATER33-39」のメンバーが池袋の東京芸術劇場リハーサル室に一斉に集まった。わー、圧倒。今回一緒に出演することになった加賀田浩二さんは現在は東京に在住だが福岡の劇団「飛ぶ劇場」に所属しているので純粋な東京組はワタシのみ。わー、東京背負えねえ、と緊張する。しかし私のブログを読んで下さった0相主宰の河野みちゆきさんが「かさぎさんは東京出身じゃないんですよね?」と。ああ、そうだねその通りねいいこと言うね!昨日まで福島県にいましたっけ私。誰に頼まれたわけでもなく勝手に東京背負った時間は一瞬で済みました。ともあれ普段は物理的に遠くてなかなか出会えない人たちと出会えたことがとても嬉しい。稽古が楽しみ。

顔合わせの後、東京芸術劇場にほど近いお店で懇親会。出演者の柳原綾那ちゃんは大学一年生。アボカドを生まれて初めて食べて一言、「気持ち悪い・・」と言ったのが面白かった。後ろに映っているのは飛ぶ劇場の加賀田さん。

★「アクワリウム」は3月1日2日の2公演のみです。チケットのご予約ははカサギに直接メールしていただいても結構です。折り返しご返信いたします。→aplacetodie@hotmail.comまでお待ちしています。是非みなさん観に来て下さい。

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ニーニーニー

  • 2月 23, 2008

実家に帰っていた。

おじいちゃんが倒れとうとう寝たきりになってしまったので、介護の手伝いに。おじいちゃんが一人で住む元自転車屋の家から少し離れた親の住む家に、介護タクシー(ベットに寝たまま運んでくれるタクシー)を使って移動する。暖かい日でよかった。

おじいちゃんは私を見て「都か?」という。都というのは、私の姉の名前です。「泉だよ」と言っても「都か」と言うので、まあ別にいいか、と「都だよ」と返事しました。次の日の朝「おじいちゃん、私は誰でしょう?」と謎かけしたら、「泉に決まってっぺよ」と言う。当たり前のことを聞くなとでも言いたげな顔だった。そして今日の朝、おじいちゃんは私の顔を見て「どちらさんですか?」と言った。「泉だよ」と答えると、「ヨシミネさんですか」と。ヨシミネさんとは自転車屋の隣のふとん屋さんの名字だ。続けて「昔お菓子屋さんですね」と言うので母に尋ねたところ、私が産まれる随分前のこと、ヨシミネふとん店はかつて煎餅屋だったらしく、どうやらそのことを思い出しているのではないかとのこと。次回会いに行った時に一体私は誰になるのだろうか。ちょっと楽しみでもある。

実家に帰った時には出来るだけ海を見に行く。家から歩いて10分程で海岸に出る。そこは遊泳禁止の荒々しい海で、見ている分にはかなり気持ちいい。父とおつかいがてら海を見る。今日は凪いでいた。

様々な伝説を持つおじいちゃんである。ごはんを食べながらおじいちゃんの話になり母も父も私も大爆笑。私たちが大爆笑していることなどつゆ知らず隣の部屋で眠るおじいちゃんはずいぶんぼけちゃったけど、これから出来る限り優しい時間を過ごしてもらいたいと思う。

そしてさびれた自転車屋はとうとう無人になった。少し寂しいなあ。仕方ないけど。

明日から稽古が始まる。ちなみに今日は2/22で猫の日だそうです。ニーニーニーもしくはニャーニャーニャーってこと。ナフルとテーオにはちょっと高価な猫缶を買って帰りました。

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初/アデュー第二回公演

  • 2月 20, 2008

急遽、鈴木慶一さんに声をかけていただき、初音楽番組出演。高山玲子と共に。超刺激的で幸福な時間を過ごしました。放送日は3月下旬らしいのでまたここで告知します。

※※

アデュー第二回公演

「125日間彷徨」

作・演出 笠木泉

出演  青山麻紀子/岸潤一郎(NAイKI)/
    田中夢(遊園地再生事業団)/細江祐子/
    八代貴晴/柳沢茂樹/山本大介/(五十音順)

6月8日〜12日

新宿ゴールデン街劇場

※※詳細はこのページで随時告知します※※

もろもろ頑張ります。

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ややこしや

  • 2月 19, 2008

いろいろばたばたしている日々の中、R−1グランプリでのなだぎ武の「ややこしやーぁ、ややこしやー」を見てものすごく元気になった。

アデュー次回公演の出演者が決定。急遽どんでん返し等もろもろあってようやく決まりました。戯曲作りに徐々に力を注がないと間に合わないよ、わたし。

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