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数日前のこと、今は風邪

  • 2006/12/15

チェルフィッチュ「エンジョイ」を観る。

役者のやっていることはすごいことだと思う。私も役者のはしくれなので多少はわかるが、とても大変な作業をしていると思う。それでいて嫌らしくなく魅力的に見える人達は凄い。かっこいいと思った。南波典子さんもすごく魅力的でした。ちょっと異質な感じもすべて南波典子そのもので、さすが素敵な役者さんだと感心しました。「エンジョイ」という物語に関しては、私も岡田さんのカテゴライズする「30代のフリーター」だとして、身につまされるのと同時に、身につまされない部分があった。もっともっと複雑な心の中で行われている葛藤よりも作家の岡田さんはその世代の空気を描きたかったのではないか。それにしても個の問題と世界が抱える問題が一気にクロスする場面は確かに必要で、それでこそ戦いの構図は見えてくるのだと思った。戦いは自分の中で、彼氏と、世界と、会社と、社会と、友達と、常に静かに行われている。そして終わらない。岡田さんと話をしてみたかったけど、忙しそうだったので、また今度にしよう。

宮沢さんの50歳の誕生会をした。幹事だったのでいろいろ準備で忙しかったのだけど、結果的にたくさんの人が集まってくれて、宮沢さんも喜んでくれて、本当によかったと思う。宮沢さんに出会ったのは、宮沢さんが38歳の時だ。長い時間が経った。たくさんのことがあった。多くの時間を共有したように思う。演出家としての宮沢さんにも普段の宮沢さんにも、本当にお世話になった。そしてこういう会が無事開けて、集まった皆が笑っていて、私はそれがすごく嬉しかったのだ。こうなったら60歳も70歳も私が幹事をつとめ誕生会を開催したい。

急なお願いだったのにも関わらず、ムーンライダーズの鈴木慶一さんが宮沢さんへの誕生歌を作ってくれた。すっごく可愛い歌に感激。そして慶一さんのその優しさが嬉しかったんだ。ありがとうございます。小田豊さんも桜井圭介さんも急なお願いにも関わらずメッセージをくださった。嬉しかった。ありがとうございました。皆様から預かった音やメッセージは間違いなく宮沢さんにお渡ししました。

自分の文章をよく読む

  • 2006/11/10

ユリイカ「総特集・宮沢章夫」をじっくり読む。私の文章はなるほど堅いかなあ。いろいろ下手なのは仕方ないにしても、緊張しているなあという印象を受けた。普段から宮沢さんに緊張して接しているからかもしれないなあ。やっぱり私にとって宮沢さんはいつまで経っても師匠なのである。君は、師匠のこと、書けるかい?って誰に語りかけているのかわかんないけどさ、もっとこうすればよかったとかあれも書けばよかったとかいろいろ反省する。書きたいことがありすぎて何を書いていいのかわかっていない感じもするかな。でも、いい部分もあったと思う、と、自分誉めも必要だ。それにしても早稲田大学教授の岡室美奈子さんの文章はとても面白かったが、何より笑ったのはやっぱり宮沢さんの戯曲の引用部分で、「14歳の国」のとあるワンシーン。shine(シャイン)とshi-ne(シネ)を読み間違える人達。「輝け」と「死ね」。意味があまりに違うので読み間違えたら大変なことになる。笑える。この部分を引用した岡室さんも素晴らしいと思う。

三坂知絵子ちゃん(しょこたん似)の「ストーカー日記」にはさすがに驚いた。三坂さんらしいなあ。本当のストーカーだよ、この人は。宮沢さんの日記を隅から隅までよく調べてある。ギザすごいス。すぼらな私には全くもって無理だ。いろんなことをすぐに忘れてしまう。昔「笠木に子供がいる」と嘘を書かれたことは覚えているが。

そんなこんなでまだまだ堪能できそうな一冊だ。鈴木慶一さんのインタビューで和んだり、宮沢さんの自筆年譜で歴史を知ったり、友部正人さんの文章にくらくらしたり。

体で文章が書けるようになりたいので、もっとどんどん書こうと思います。真面目に自分自身が楽しめることって、もしかしたらここにあるのかもしれないし、ないかもしれない。

朝から某仕事。働いています。がんがん働いています。ところで、某仕事の現場で思うことは、女優って興味深いなあということ。女優って心の奥底で自分のことがあまり好きではない人に向いている職業なのではないだろうか。

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