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年末の帰省


7月の日記3 


稽古中


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公演が無事に終わった

  • 2007/03/20

アデュー公演が無事に終わりました。ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました!

まず、事件だ。宮沢章夫さんが見に来てくれて日記に感想を書いてくれた。まず、見に来たことに驚いた。そして感想には結構厳しいことが書いてある。しかし私自身は実はとても嬉しかった。まさか感想を書いてくれるとは思っていなかったのだ。私にとって、宮沢さんに演出した舞台の感想を書いてもらったこと、そのこと自体がもうものすごいことである。「本当に?」と思う人もいるかもしれない。「謙遜だ」と思う人もいるかもしれない。しかし正直言って本気で書いてもらえると思っていなかったんだすよ。だからダメ出しが嬉しくて仕方ない。しかも書いてあること全てその通り。私は昔から麻雀をやっている人を見るのが大好きなので今回の舞台で麻雀をしている女の子達をチャーミングに書けたらとは思っていたが詰めが甘かった。麻雀は難しいのだ。付け焼き刃では出来ないゲームである。むしろ麻雀の出来ない女達にすればよかったのだ。というか、麻雀など大して出来ない女達が何故が集う「夢の雀荘」という想定があって、その点の書き方が全く出来ていない。稽古中にその話をした際に高山玲子が「じゃあ、雀荘にファルコン(映画「ネバーエンディングストーリー」に出てくるおばけ?)でも飛んでたらいいね!」と言ったのだが、今思えばそういうことだったのかもしれない。違うか。稽古不足は正直否めない。私の責任だ。役者さんともっともっと稽古したかった。と、そういう部分は宮沢さんのご指摘通りであり、そのことにいちいち嬉しく思った。そしてあの超高級和菓子を差し入れて下さった。・・・・ただただ、美味かったよ・・・・。泣けるよ・・・。

舞台が終わったあとに皆で歓談している場で、舞台を見に来てくれた井苅智一さんが何気なくそのお菓子をぺろりと一口で食べてしまったのを見て宮沢さんは震える程驚いていた。

そしてnibrollの矢内原美邦さんもブログに感想を書いてくれた。正直嬉しかった。あと「芝居をしている笠木さんが好き」と書いてくれたことなんだけど、これにもまた驚いた。私は自己評価の低い人間である。個性も技術もない自分の何がいいのかさっぱりわからない(美邦さんのブログを読むとこれまた「私はダンスが苦手」とか「自分のダンスが下手だ」とか書いてあってそれには素直に驚くのだがそれはもっとレベルの高い話である)。役者さんで自分の魅力をわかっている人がうらやましい。しかし、今回初めて演出をしてみて思ったことは「演出家は役者を愛してしまう」ということだ。演出の目を持ってみると、役者一人一人の個性が浮き出て見える。例えばですが、今回出演してくれた高山玲子の魅力と渡辺道子の魅力は全く違うが私にとってはどちらも魅力的だ。美邦さんが演出家の目で私を見てくれた時、そういう風に思ってもらえる瞬間があったのなら幸福だ。何故なら私は矢内原美邦という人が大好きでたまらないからだ。あのエネルギー、生きているスピード、表現する力、顔、ダンス、全部好きだ。普段の素顔も大好き。なので、感想書いてくれて嬉しかったです。ありがとうございました。

boku-makuhariの岩崎くんも何だか照れるような感想を書いて下さった。その他酷評を下さった皆さん、面白かったと言って下さった皆さん、どちらも非常に嬉しかったです。拙い作品に足を運んでいただき本当に感謝しております。

この戯曲(と呼べるかはわからんが)は、かなりぎりぎりの感じが自分でもしている。多くの人に言われたことは、「非常に笠木さんらしい」「笠木さんそのものだ」と言うことで、その感想には正直驚いた。そうでもない、そんなでもないと思っている自分がどこかにいるのだ。しかし、やはり、今回は初めてということもあり、初めに考えたのは「自分の書けないことは書かない」ということだ(それで宮沢さんの麻雀の指摘は痛かった。書けないくせに書くんじゃない!と自分に喝を入れた)。それで女の人を書こうと思った。私は女という性にあまり魅力を感じていなかった時期がある。そういう部分も含めて女性であると最近思うのだが、とにかく今回は私なりの「女の子が頑張っている話」しか書きたくなかった。それで、上記の感想をいただき、それは結局自分のことを書いているに過ぎないのだと思った。自分の中の女性を引っ張り出して来て役者に表現していただいたのだ。それは作品としてアリかナシかといわれたらまだわからないが、筆をとればすぐに暗くなるような自分の中の「ナイーブ」を軽くし、「希望」を描きたいと思う自分に気がついた。それが今現在の私の出来る表現だと考えたのだ。

しかし私はまだまだ先が長い人生の中にいる。人生の中にいるということを書きたかった。しかしまだまだ書けない。

もっと勉強しようと思う。

初作品に非常に嬉しいアンケートをいただいた。「また是非見たい」とか「また書いて欲しい」とか、いちいち胴上げしたいぐらい嬉しい。勝手に直筆サインをして送りつけてやりたい(迷惑)。「もっとこうして欲しい」など厳しいアンケートを読むとあっという間に地に叩き付けられる。

イラストを描いて下さった宮先さんがわざわざ京都から見に来てくれた。初めてお会いした。絵から受ける印象通りの人で、嬉しくなった。もし、鬼みたいな容姿の人だったらどうしようと思っていたのだがご自身の描かれるイラストの雰囲気を持ったとても優しそうな方だった。またいつか一緒にお仕事したいなあ。ありがとうございました。

そんなわけで私は猛省をしつつ、次の舞台は何と「劇団、本谷有希子」である。先日久しぶりに本谷さんとお話しした。とにかく、かっこよかったのだ。驚いた。以前(と言っても出会ったのはもう8年ぐらい前だと思うのだけど)の印象は可愛い人。今はかっこいい大人。で、トップページにもあるが、宣伝写真がすごいことになっていた。・・・・体力をつけねば。

2 Comments

    agari

    20th 3月 2007 - 22:45:48

    まずはオツカレサマ。
    マージャンて難しいモンだったのか・・・
    確かに独特の雰囲気はあるが。
    なんていうか裁判、とか株式相場、に通じるものが?

    kasagi

    21st 3月 2007 - 4:04:46

    agariさん、こんにちは。

    難しいよ、なかなか。奥の深いゲームです。

    いろんな意味で確率が低いゲームなんですよね、きっと。だからストレスも発生する。

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