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キャッツ/パンドラ観に行く

  • 2009/10/26

土曜日、東京ビックサイトで行われる「デザインフェスタ」に出向く。

目当ては友人・タムナデ姉妹のブースです。タムナデ姉妹は樹脂をつかったセンス抜群のアート作品を多数作っています。固めた樹脂に閉じ込められたのは小さな人間たち。「ミニチュア好き」「四角い物好き」の私にはたまらない作品ばかり。

私が購入したもの。樹脂に閉じ込められた女性三人は、かつてのキャッツアイだそうです。人生がここに閉じ込められているんですねえ。

そこから新宿方面に移動した。国際展示場駅から新宿駅まで乗り換えなしとは驚いた。宮沢さんと上村君と打ち合わせをした後、姉夫婦と待ち合わせて映画「パンドラの匣」を観に、テアトル新宿へ。姉のだんなさんは私に会うなり「暗い映画?」と聞くので笑ったんだけど、太宰のイメージはやはり大きい。

雨の中劇場にはたくさんのお客さんがいて、嬉しかったです。映画を見るのはこれで3回目になるのですが、見るたびに新しい美しさを発見する。私の中の太宰が笑っている。輝いている。隣で見ていた姉は私が画面に映るたびに何らかの反応を示すので、それが面白かった。思えば一緒に自分を見るのって不思議な体験である。見終わった後姉夫婦が「もう一度見たいね」と言い合っていたので、それはそれは、みなさんも何度でも見て下さいね。

めずらしく記念撮影。姉のだんなさんに撮影していただきました。後で知ったんだけど偶然にも大阪在住のおさななじみもほぼ同時刻に梅田の映画館で「パンドラの匣」を観ていたらしい。小学生の頃ませた私は太宰治好きで、そんな自分が気取っているようでどこか恥ずかしいという面倒なメンタルを抱えた子供だったのですが、学者であるおさななじみのお父様に「太宰を好きなことは恥ずかしいことでもなんでもなく、むしろ自分の誇りだと思いなさい」と言われたことを思い出す。心細い精神がどれだけ安心したかしれない。今はもう会えないお父様にこの映画を是非とも観てほしかった。

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