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春が終わる


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そっけないCJから遠く離れて

  • 2009/12/20

田中羊一監督の撮影で栃木県佐野市に泊まりがけで行って来た。

田中羊一くんは2年前の水戸短編映像祭でグランプリを撮った人だ。その作品は「そっけないCJ」という。なんというかこりゃ大変だと思わせる異色の映画で、私たち観客は「才能のカタマリ」みたいなものを目撃したのだった。それは洗練される前の混じりっけなしの才能で、そして「そっけないCJ」は当然の如く見事グランプリをもぎ取る。本人は飄々とした大学生(当時武蔵野美術大学の学生だった)で、自分が何故グランプリなのかという顔をしつつも、その表情には何故か貫禄さえ感じられ、顔は中田英寿に似ていると思う。

彼の映画が持つ独特の雰囲気に皆興味を持つ。この間はなんだろう、この表情のなさは何だろう、このくだらなさは一体・・・。それはそのまま田中羊一くんという不思議な少年への興味に移行する。つまり彼=映画なのだった。

少年でもなかったか。あれから2年、はっきりとは知らないがもう25歳ぐらいだと思う。そんなわけで、今回昨年の高橋明大監督「ある光」に続いてCO2の助成映画に2年連続で出演することになった。誘ってくれて嬉しかった。ところで、佐野はびっくりするぐらい寒かった。寒さのレベルが違う。しかし星は綺麗で、初めて共演する役者さんにプレアデス星団の位置を教えてあげた。いらぬ親切ですが、星のこととなると黙っちゃいられません。そんな中、田中組はまたとんでもない映画を撮影している。

佐野といえばラーメンでしょう?食べる暇なく、帰って来た。師走らしい忙しい日々を送っている。来週は場所をかえて田中組続く。あー、また撮影中に笑っちゃうなあ。来週も寒いだろうけど、楽しみです。

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