失踪日記2 アル中病棟
- 2013/10/26
吾妻ひでお「失踪日記2 アル中病棟」。
読み終わるのがもったいなくてちょびちょび読みました。
読みたいなと思うマンガや本を買うのを一度はためらい、
何度か本屋で見てみぬふりをして、
でも結局、やむにやまれぬ気持ちでレジに行く。大興奮のまま家に帰るが、すぐには読まない。温存する。
そして、寝る前、新しい本の頁をめくる。汚すのが怖くて丁寧に扱う。
一頁、一頁と開くうちにそんなことは忘れてしまい、
ただただ静かで大きな興奮の中に埋もれる。
こんな感じかなあ。
わたし、本当に好きなんだ、この瞬間が。
根っこがぐっと震える感じがするんです。
このマンガもそうでした。
アル中が、ってことでもなく(もちろんそれもあるのですが)、たぶん絵です。
絵と絵を描き続ける人の持つ、長く強い力だと思います。
読み終わってしまいました。
幸せはあっけなく終わってしまうのです。
ああ、速読の自分が恨めしい。
ちなみに、私にとっての吾妻ひでおは「メチル・メタフィジーク」。
大学生の時に古本屋で買ったんだよな、確か。哀しいマンガで、すごく好きだった。
やっぱり、絵が、女の子の顔が、哀しいのです。