疲れ/必ず/生命力
- 2009/07/01
■休んでいました。千秋楽が終わった次の日は朝10時に起床しあれ意外と元気じゃん私と掃除したりしたり映画を見に行ったり活動的に過ごしたのですが、火曜日、昨日ですね、昼間はやはり所用を済ませる為に街に出たのですが、いきなり「どーーん」と何かがやってきました。疲れです。歩きながらまぶたがどんより重くなって足がずきずき痛んで呼吸も何だか浅くなって・・・・。月曜日はきっと本番のテンションをひきずって過ごしていたのでしょうね。火曜日に本物の疲労困憊、何も済まさないまま家に帰って1時間だけ眠った。この季節の昼寝はちょっと肌寒い。
■夜、銀座で某ミーティング。疲れていたけど、話をしていたら元気になった。
■さらに深く夜、ピナ・バウシュが亡くなったと知る。死なない人はいないのだが、死なないでほしい人はいっぱいいる。昔。新宿文化センターで「緑の大地」「春の祭典」を見た。舞台上にある空間があまりに大きな世界で驚いたのを覚えている。舞台表現の持つエネルギーを浴びて、確か涙が止まらなかったんだ。すごい体験だったなあ。アルモドバルの「トーク・トゥ・ハー」の中で踊る「カフェ・ミュラー」は美しくて悲しくて、大きく印象に残っている。あまりに偉大な存在で、そういう人は「死なない」気がするのだが、やはり命は必ず終わってしまうのだなあ。うまく言えないんだど、こういう時に感じる寂しさは噛み締めるしかない。
■ちなみに月曜日に見た映画はウッディ・アレン「それでも恋するバルセロナ」。いつまでもどこまでもどうしようもない恋愛を撮り続けるエロおじいちゃんの生命力!アカデミー賞助演女優賞を受賞したペネロペ・クルスが、あまりに迫力あり過ぎでお腹壊しそうになった。胃壁にがんとくる演技。ペネロペさんをアルモドバルの「オール・アバウト・マイ・マザー」で初めて見た時、「何て可愛らしい・・・!」と感動した日はもう昔。わあ、女は進化しつづけるってこういうこと?
「五人姉妹」終了
- 2009/06/30
■「五人姉妹」終了しました。ご来場頂きました皆様本当にありがとうございました。
■多くの方に感想をいただき大変励みになりました。皆がそれぞれの考えで言葉で熱っぽく語ってくれた感想が本当にありがたかった。その言葉ををずっと大切にしようと心から思いました。
■稽古中はいろんな局面で心が折れそうになり、半ば冗談で「もう無理だ!」と口にすれば、他の共演者が「わたしも無理よ!」「わたしだって!!」と声を出し、結局皆で頑張ろうみたいな励まし合いをして一ヶ月半を乗り切った感じで、もちろんこのメンバーでなければ「五人姉妹」を作る事はできなかったろうと思います。共演者の皆に心から感謝します。稽古で常に私たちを引っぱってくれた稲毛礼子、長文メールと超どうでもいい会話の応酬でいつも励ましてくれた光瀬指絵、いつも私に新しい考えを提示してくれる三坂知絵子、そしてあまりに共演回数が多くて(彼女曰く、高山舞台歴の約8割に私が顔を出しているらしい)空気のような存在の高山玲子、そして女子の中でたった一人、時に窮屈な思いもしただろう山本圭祐くんにもたくさん助けてもらいました。山本君は汗をかきすぎですが(見た方はわかると思うのですが、山本氏の汗量は常識を遥かに越えております)、いいやつです。皆に心から感謝します。
■そして作/演出の矢内原美邦さんとも濃密な時間を過ごしました。美邦さんの身体を知り、言語を知り、苦悩を間近で見た。身が焦げるような時間でした。一緒に壁を感じ、一緒に悩み、はじけて、しぼんで、また復活して、次の瞬間あまりにどうでもいい話で盛り上がって。美邦さんはとても優しい人で、いつも私たちを気遣ってくれた。役者たちを叱咤して前進させてくれる。絶対に大丈夫だと口に出して言ってくれる。もっと努力をしろと立ち姿が語っている。私は今回の美邦さんのその姿をずっと忘れないでいようと思います。
■小屋入りしてからは変更につぐ変更につぐ変更で、役者のみならずスタッフの皆さんも本当に大変だっただろうなあと思います。最後には皆「同志」的感情さえ生まれ、ねぎらいの嵐。本当に皆様ありがとうございました。あと、やはり今回非常に大きかったのはゴットハンド及川先生の存在。私の痛めた足を触ってくれて治してくれて本当にありがとうございました。スタッフの皆さんと及川先生のおかげで舞台に立てたと思っています。
■私は日頃自分の出演した舞台に対してそんな風に思う事はないのですが、皆で作ったこの作品のことを初めて「自分の、あるいは自分たちが産んだ子供のようだ」と思いました。もちろん個人的には反省もたくさんありますが、とにかく皆無事に本番を迎える事が出来た。「ああ、無事に産めてよかったなあ」と思ったのです。
■ああ、終わりました。終わったよ。いろいろ考えたい事もありますが、ひとまず終わりました。次に進みたいと思います。最後にもう一度、見に来て下さった全ての方、応援して下さった全ての方に感謝します。ありがとうございました!
初日、あけました
- 2009/06/26
■「五人姉妹」、無事に初日終了しました。たくさんのお客様にご来場頂きありがとうございました。楽日まであっと言う間ですが全力でやります。チケット僅少、是非見に来て下さい!
■たくさんのお客様。アフタートークに出演して下さった宮沢さん、白水社の和久田さんを始め、桜井圭介さん、そして準備公演から見てくれた鈴木慶一さん、八谷和彦さん、高橋明大監督、相対性理論のメンバー、役者のいせゆみこ、boku-makuhariの岩崎くん、歌姫松倉如子、はえぎわのノゾエ征爾くん、「パンドラの匣」で一緒だった原陽子ちゃんと瀬戸夏実ちゃん、相馬くん、「シャーリーの好色人生」の佐藤央監督、小田豊さん、友達のモリカちゃん、タイちゃん、れいちゃん、Mくん、Kさん、Oさん、大学時代のサークルの後輩で今は文筆業をされているFくん、・・・・本当にたくさんの先輩知人友人が見に来てくれていろいろな感想を言ってくれた。なんというか、本当に感無量だった。今まで思いもしなかった新しい言葉で皆めいめいに感想を言ってくれる。何てぜいたくなんだ。
■人の感想に触れてまた気持ちが変化する。結果として微々たるものかもしれないが、確実に演劇は毎日変化することができる「可能性」を秘めると帰り道強く感じた。またこの「五人姉妹」という舞台は特にそういう「可能性」を秘めた舞台なんだと思うのである。満員のお客様に感謝しつつ、ゼッタイ気を抜かないぞ、あと4ステです。是非見に来て下さい。
明日から「五人姉妹」
- 2009/06/25
■いよいよ明日本番になってしまった。
■終わらない変更の嵐の中今日強行されたゲネプロ(直前リハ)は集中力で何とか形にすることが出来たとは思う。しかしその後に出た課題を明日までには形にしたい。
■今まで稽古で積み重ねて来たであろうものを信じつつ、ぎりぎりまでミクニさんと役者の皆と一緒に新しいものを作っていくべきだし、変わる事を恐れてはダメなんだと帰り道→ご飯→風呂で再確認。
■今よりもっと先に進めるだろうか?と自分に問いかけると「きっと大丈夫ですよ」と誰かが答えてくれる、と勝手に誰かに励まされつつ。誰か、に向けて明日からです。「五人姉妹」是非見に来て下さい。
稽古日記 6/18 何食べる?
- 2009/06/19
※※※
■作・演出・振付:矢内原美邦
■音楽:中原昌也
■衣装:スズキタカユキ
■出演:稲毛礼子/笠木 泉/高山玲子/三坂知絵子/光瀬指絵/山本圭祐
■日時 2009年6月25日〜28日
25日(木) 19:30開演
26日(金) 19:30開演
27日(土) 14:00開演/19:00開演
28日(日) 14:00開演
■会場 吉祥寺シアター
■料金(全席指定席)
前売3200円/学生2700円(プリコグのみ取り扱い)/当日3600円
チケット予約お待ちしています!こちらにメール下さい!
※※
■稽古です稽古です。いつみちのくから帰ったんだとかはもうどうでもいいのです。稽古場には「牛タン笹かま」なるいいとこどりの微妙なお土産を買っていきましたが、通し稽古が終わり日ノ出町駅のホームで「このしょっぱさが今欲しかった」「疲れた身体に沁みる」等々言いながら皆さん喜んで食べてくれました。
■稽古です稽古です。変更、変更、また変わってそれから変更の繰り返しで、今自分がどこに立っているのかわからなくなる時さえありますが(そんな時私の顔は「この世の終わり」のような顔をしているそうです)、私だけじゃなくて皆足にぐっと力を込めて、農民が畑を耕すかのごとく、しぶとく舞台上に立っています。あと何日かしか稽古出来なくて心折れそうになってもなんとかこの農民的腰の低さとわけのわからないパワーで立っている。でもとにかく怪我しない倒れない風邪引かないってことが一番大事(ってそればっかり)。とにかく集中力。集中しないと全てこの手につかむ事ができない。つかんでもどうせこぼれるんだけど、それでも出来る限りつかめるように出来る限りこぼさないように。いい舞台にしたいと身体の底から思います。
■バナナ、特大おにぎり、練り羊羹、唐揚げ、かりんとう、蒸しパン、プリン、ウインナー・・・・通し稽古の前に一体何を食べれば最高のコンディションで臨めるか、皆まだ迷走中。あんまり食べ過ぎてはダメなのです。私の最近のお気に入りは「バナナ、アミノバイタルゼリー」。腹いっぱいにならず、ちょうどいいのですが、通し稽古が終わった瞬間に腹ぺこでござんす。
■稽古場のロビーで岡田利規さん、足立智充、山懸太一にばったり(チェルフィッチュは1階、ミクニヤナイハラプロジェクトは2階で稽古しているのです)。岡田さん、私の顔を見るや否や、「あれ?・・・・やつれてる?」。ご名答!
■まあ、やつれようがむくもうが本番は来週末、待ったなしでござんすよ。皆さん見に来て下さいね!
アフタートーク決定
- 2009/06/17
ーーーーそろそろチケット予約した方がいいですよ皆さん!
ーーーー是非とも是非とも見に来て下さい!
■ミクニヤナイハラプロジェクト『五人姉妹』 アフタートーク開催決定!!
■初日まであと10日を切りました、ミクニヤナイハラプロジェクト 『五人姉妹』のアフタートーク開催が急遽決定いたしました! ゲスト&日程は以下の通りです。なお、アフタートークには、 本公演のチケットをお持ちであれば、その回にご来場いただいた方 に限らず、みなさまご入場いただけます。
※ご予約いただいた順に良いお席をご用意しておりますので、 ご予約は是非お早めにお願いいたします!
◎アフタートーク◎
25日(木)19:30 宮沢章夫(劇作家 演出家/遊園地再生事業団)
ナビゲーター:和久田 頼男(編集者・白水社編集部)
26日(金)19:30 黒田育世(振付家/BATIK)
27日(土)19:00 坂手洋二(劇作家 演出家)
(全て敬称略)
◎公演情報◎
ミクニヤナイハラプロジェクトvol.4 『五人姉妹』本公演
作・演出・振付:矢内原美邦
音楽:中原昌也
衣装:スズキタカユキ
出演:稲毛礼子/笠木 泉/高山玲子/三坂知絵子/光瀬指絵/山本圭祐
日時 2009年6月
25日(木) 19:30開演
26日(金) 19:30開演
27日(土) 14:00開演/19:00開演
28日(日) 14:00開演
会場 吉祥寺シアター
チケット 一般 \3,200 学生 \2,700
WEB予約:プリコグサイトからか笠木泉のメールアドレスまでお待ちしています!
お問い合わせ:プリコグ 03-3423-8669
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稽古じゃない日記 6/15 確かな幸福
- 2009/06/15
※※※
■作・演出・振付:矢内原美邦
■音楽:中原昌也
■衣装:スズキタカユキ
■出演:稲毛礼子/笠木 泉/高山玲子/三坂知絵子/光瀬指絵/山本圭祐
■日時 2009年6月25日〜28日
25日(木) 19:30開演
26日(金) 19:30開演
27日(土) 14:00開演/19:00開演
28日(日) 14:00開演
■会場 吉祥寺シアター
■料金(全席指定席)
前売3200円/学生2700円(プリコグのみ取り扱い)/当日3600円
チケット予約、お待ちしております!!
aplacetodie@hotmail.comまでメール下さい!
※※
■稽古休み。鶏肉をたくさん食べた。ここ何日か足首が痛かったのだが、休み中に回復。怪我だけは本当に気をつけよう。
■稽古とはまた別に、ちょっと落ち込む事があった。最近腹が立ったり悲しい事があると、震える。涙は出ない。泣かずに腹に押し込もうとしているんだと思う。疲れもあるか。しかしテレビで三沢光晴の軌跡を見ていたら涙が出て止まらなかった。人が亡くなるという当たり前のことを前に、人生を思う。命は必ず終わるけど、確実に残る人生の軌跡が誰かにきっと。
■自分がいつまでたっても小さくて愚かな人間であることに悲しくなる。人はそういうものだとわかっていながら。強靭な精神が欲しい。
■稽古、通し稽古やりながら、きっとちょっとずつよくなっている。皆で希望を持って頑張るのみ。筋肉はついた。精神力はどうだ?とにかくやれることをやろうと思う。休みの期間は「セリフを10回以上練習しておく」と宿題が出ている。矢内原美邦さんのセリフは役者泣かせだけど、読めば読む程面白く刺激的であるよ。さあ台本を持ってこれからみちのく一人旅に行ってきます。映画の撮影です。
■一昨日写真撮影と稽古の間に女子皆でオムライスが美味しいというサモアールに行った。この店はアイスティーが美味いとのことで皆注文。茶葉の香りがすごい!
■私と高山玲子は半分づつ。なぜならダイエット組だがら。これは「ほうれん草のオムライス」。絶品でした。美味しいものを食べる、ここに確かな幸福がありますね。不確かでもいいけど。幸福な時間を過ごしました。みなとみらい線馬車道駅近辺に行かれる用事がある方は是非。
■この黒猫は、近所の九品仏のお寺を散歩中に寄って来た。私が歩くと後ろをついてくる。抱きしめて家に連れて帰りたい気持ちにかられたが、家にいる奴らが激怒するだろうと思ってやめた。がりがりに痩せていたなあ。
稽古日記 6/14 通し稽古なのだ
- 2009/06/14
■今日は当日劇場に貼られる写真の撮影があった。素敵な洋服を着させていただき嬉しかった。皆お人形さんみたいでかわいかったです。私は「五人姉妹」の長女役なんですが、出来上がった写真を見て「ああ、長女っぽいなあ・・・」と思いました。まあ、だからよかったです。無駄な迫力がね。
■稽古は、時間がない。時間が欲しいが時間はない。ないものはないのだ。通し稽古。セットが入って初めての通し稽古で、まだ曖昧な部分がある。ただ、やるしかないのだ。
■そしてやった。何とかやれた。課題はいっぱいだけど、課題が出ただけでも本当によかった。かたっぱしからつぶしていこう、と役者みんなで再確認したのだ。
■セットは大胆だし、とても面白いものが見れると思う。その為にみんなでがんばります。これでいいのだ。
■焦らない。焦る。焦らない!怪我しない!
稽古日記 6/11 集中
- 2009/06/12
■稽古場が吉祥寺から横浜日ノ出町へ。
■舞台セットが出来ていた。セットを使ってとうとう始まった怒濤の稽古ネクストステージである。私はただメモを取ることしかできなかった。
■集中しないとそこにあるもの全て逃してしまう。ぶどう糖の出番だよ、指絵ちゃん!
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