そっけないCJから遠く離れて
- 2009/12/20
■田中羊一監督の撮影で栃木県佐野市に泊まりがけで行って来た。
■田中羊一くんは2年前の水戸短編映像祭でグランプリを撮った人だ。その作品は「そっけないCJ」という。なんというかこりゃ大変だと思わせる異色の映画で、私たち観客は「才能のカタマリ」みたいなものを目撃したのだった。それは洗練される前の混じりっけなしの才能で、そして「そっけないCJ」は当然の如く見事グランプリをもぎ取る。本人は飄々とした大学生(当時武蔵野美術大学の学生だった)で、自分が何故グランプリなのかという顔をしつつも、その表情には何故か貫禄さえ感じられ、顔は中田英寿に似ていると思う。
■彼の映画が持つ独特の雰囲気に皆興味を持つ。この間はなんだろう、この表情のなさは何だろう、このくだらなさは一体・・・。それはそのまま田中羊一くんという不思議な少年への興味に移行する。つまり彼=映画なのだった。
■少年でもなかったか。あれから2年、はっきりとは知らないがもう25歳ぐらいだと思う。そんなわけで、今回昨年の高橋明大監督「ある光」に続いてCO2の助成映画に2年連続で出演することになった。誘ってくれて嬉しかった。ところで、佐野はびっくりするぐらい寒かった。寒さのレベルが違う。しかし星は綺麗で、初めて共演する役者さんにプレアデス星団の位置を教えてあげた。いらぬ親切ですが、星のこととなると黙っちゃいられません。そんな中、田中組はまたとんでもない映画を撮影している。
■佐野といえばラーメンでしょう?食べる暇なく、帰って来た。師走らしい忙しい日々を送っている。来週は場所をかえて田中組続く。あー、また撮影中に笑っちゃうなあ。来週も寒いだろうけど、楽しみです。
地獄の南北線
- 2009/09/13
■過労でまたダウン。腹痛で南北線が地獄に思えた。その腹のまま大先輩小田豊さん出演の菅間馬鈴薯堂「猫の墓」を王子小劇場で見た。小田さんの怒鳴り声が腹に響くぜ!ロックだぜ!なんて、小田さんは癇癪持ちの夏目漱石役。とても素敵でした。
■昨日は遊園地再生事業団の戯曲研究会(仮名)に参加。カトリン・レグラの「私たちは眠らない」を皆でリーディングする。ト書きが少な過ぎて「一体これどうやって舞台にするの?」って感じだったがそれもまたよし、と思った。自由に考えられるから。面白い戯曲だ。戯曲、片っ端から一日一本ペースで声に出して読みたいなあと思った。
■今週は家にいる時間がほとんどなかった。自分の企画も進めないと、時間がないなあ。さて来週は恒例水戸短編映像祭コンペティションの司会です。今年でなんと5年目。こんなに続くとは全く思っていませんでした。水戸のスタッフの皆さんとノミネートされた監督皆で作り上げる長くも感動的な一日、今年も頑張ります。司会パートナーは前年に引き続き柳沢茂樹くんです。あだなは「ぎっさん」です。ぎっさんとはもう長い友人なので、非常にリラックスして司会が出来ます。
■水戸のスタッフブログに去年の私たちの写真が掲載されていました。
■まあ、こんな感じです。説明しますと、向かって右端は当たり前ですが私、順に田中智章監督(第9回コンペグランプリ監督/「放課後ノート」)、田中羊一監督(第11回コンペグランプリ監督/「そっけないCJ」)、後ろを向いているのが柳沢くん。当時応募作の中でもダブル田中監督の作品はずば抜けていたなあと、今感慨深くその応募作品を思い出す。二人とも今や映画監督としていろいろなお仕事をされております。
■さあ私はこの一週間で最終ノミネート作品を全部見るという大きな仕事があるのです。やればできる。きっとできる。そしてこの写真を見て「今年は前髪をおろそう」と強く思うのでした。スタッフブログによると20日は「パンドラの匣」プレミア上映に、主演の染谷将太くんも来るとのこと!
高橋明大2days!
- 2009/05/21
■高橋明大、2daysです。って書くとカッコいい。
■『 ある光 』×『 最後の怪獣 』
■第5回シネアスト・オーガニゼーション・大阪エキシビション(CO2)にてシネアスト大阪市長賞を受賞、新作『ある光』が、 CO2 in TOKYO にて上映!
『 ある光 』
日時:6月12日(金) 21:00 〜
場所:池袋シネマ・ロサ
トークゲスト:冨永昌敬 監督(『シャーリーの転落人生』『パンドラの匣』)
■昨年の第4回CO2オープン・コンペ部門にて最優秀賞を受賞、今回の助成のきっかけにもなった『最後の怪獣』が、それに先んじて準グランプリを受賞することの出来た水戸短編映像祭の特集上映というかたちで、奇しくも二日後、同じ場所で上映!
『 最後の怪獣 』
日時:6月14日(日) 21:10 〜
場所:池袋シネマ・ロサ
上映前 アコースティックライブ:松倉如子 with 渡辺勝(本作の主題歌を担当)
■高橋監督とはもう何本もご一緒している。いつも思うのですが、より多くの人に観ていただきたい映画を作る人です。
■彼は、真面目で優しい。描こうとするものに対してまっすぐである。現場でも、監督の持つ優しさとまっすぐさに守られながら私たち役者は存在することができるのだと確認出来る。映画(もちろん演劇でも)は監督スタッフ役者観客、そしてそれぞれの家族・・・が深く関わり合って初めて存在するもので、高橋君の映画にはその深い関わり合いが色濃く反映され、また観客に出会い、考え、また変化して行くものだと再確認することができる。
■何を表現するにしても、どんな思想で生きていても、彼のように真面目で優しくまたまっすぐでありたいと思います。普段の高橋くんは、まあ、よく酔っぱらってるイメージですが・・・・。
※※
■稽古は自主稽古。演出のミクニさんがソロダンス公演で台湾に行っているのです。役者同士で確認作業。確認する事があまりに多過ぎてあっという間に時間が立ちました。でもこうやって一つ一つおさらいする時間が欲しかった!みんな口々に、「確認、最高!」と。光瀬指絵に至っては「今一番好きな言葉は、確認」って言ってました・・・。それぐらい普段の稽古は超ハイスピードで過ぎて行くのです。稽古後、稲毛礼子ちゃんが差し入れてくれた「クリスピークリームドーナッツ」を食べながら帰りました。甘いものが言葉通り身に沁みる夜なのです。
■新型インフルエンザ、流行。私の場合普段から気管が弱く風邪を引きやすいので冬はもちろんちょっと調子が悪いとすぐマスクをします。喘息っぽい時はガーゼマスクを濡らして「湿らせマスク」、ジョギングする時も喘息にならないように「冷たい空気を無駄に吸い込まないようにするマスク」等。あと、辰吉丈一郎が「マスクをして生活すると無駄に疲れるので、それがトレーニングに繋がる」と言ってました。さすがジョー。今回公演も近いし、季節性のインフルエンザももちろん風邪も勘弁。気をつけよう。売り切れているけどね、マスク。手作り?やだなあ、手作りマスク。うがい、頑張ろう。
■インフルエンザに負けない「五人姉妹」in吉祥寺シアター、チケット予約お待ちしております!
6月25日 19:30
6月26日 19:30
6月27日 14:00/19:00
6月28日 14:00
こちらまでメール下さい、どうぞよろしくお願いします。
水戸短編映像祭の司会をしてきた
- 2008/09/17
■第12回水戸短編映像祭に行ってきました。初日13日は「シャーリーの好色人生」「シャーリーの転落人生」を見ました。「好色人生」は舞台での大先輩、小田豊さんが最高に素敵でした。憧れの中川安奈さんも出演!めくるめくシャーリー絵巻。そして映画はそのまま「転落人生」に続きます。二本立て。どでかいスクリーンに自分の顔がドアップで映り続けるのはさすがにいかがなものかと思いもしましたが、映画は非常に面白かったです。共演者である女優の瀬戸夏実ちゃんと笑いをこらえながら見ました。今度は仙台の映画祭で上映されるらしいですよ。
■二日目は時間があったので一人で水戸市内を散策し、気の向くままに大洗まで行ってまいりました。水戸から大洗鹿島線(1両のみ!)で大洗駅、大洗駅からレンタサイクルを借りて大洗港でフェリーを見るといういきあたりばったりに決めたコースです。
■大洗鹿島線、電車も駅もすべてがローカル色100%。かっこよかったです。しかしレンタサイクルがなあ・・・借りたはいいのだけど車輪が小さくて全然前に進まないので、おそろしく疲れました。坂を登り汗をかきながら「私、見知らぬこの街で一体何を・・・」とも思いましたが、海で食べたソフトクリームは格別。フェリーはでかいが、ももパンパン。
■夕方から水戸短編映像祭に戻り、ホフディランライブを鑑賞しました。「欲望」とか「スマイル」とか、昔よく聴いた曲のオンパレードですごく楽しかった。「欲望」はまだ縦長サイズのCDシングル持ってます。大学生の頃に買ったのかな。懐かしい。ワタナベイベーさんもユウヒさんもあまり昔と変わってないなあ(顔も服装も)。
■3日目、コンペティション部門。今年のノミネート作品は10本。
■司会は今までで一番緊張しなかった。もう一人の司会者である柳沢茂樹氏とずいぶん楽しめた気がする。作品が上映されている間私たちは舞台裏の楽屋にずっと待機しているのですが、その間はあらかじめ見て来たノミネート作品について感想を述べ合ったり、くだらない話をしたり、「WBCの監督は実際のところ誰がいいのか」と議論しあったりと充実の時間であった。
■グランプリは今泉力哉監督の「微温(ぬるま)」、準グランプリは大森研一監督の「アタシの鍵は」、加藤行宏監督の「機械人間、11号」に決定しました。三本とも力作!おめでとうございます!
■コンペ終了後、ノミネート監督さんや出演者の方々、そして今回の審査員であった中村義洋監督とクロージングパーティでお話しする。若い人たちからも今映画界の第一線で大活躍されている中村さんからもたくさんのお話を聞かせていただき非常に勉強になったのだった。
■家で事前に見た10本の自主映画。見ながら自分に「映画とは」と問うたり、「演技とは」と問うたり、クオリティの高さに感心したり、「高すぎやしないか」と心配したり、分析したり、自分が大学時代に経験した映画製作の苦労を思い出したり、ただただ笑ったり、腹が立ったり、この時間自体が勉強であり豊かだなあと思う。私は得をしている。
■水戸、三泊。水戸のことはだいたいわかったつもりだ。嘘だけど。あ、水戸芸術館で開催されている「ジュリアン・オピー展」も見たんだった。シンプルだけど複雑に遊んでいる感じ。すごく面白かった。LED作品が中庭に展示されているが、その歩く人間の姿はいくら見ていても飽きないなあと思ったのでした。
ツケ
- 2008/09/03
■この何ヶ月かなんだかんだと忙しくしていたツケが一気に来る。すごく疲れてるんだ、きっと。気持ちを休めてもいいだろうかと誰にでもなく話しかけている。気持ちがね、自分のペースを取りもどそうとしても、追いつかない。ダメな状態。しっかりしなければいかんです。
■来週末はいよいよ水戸短編映像祭!私はまたもやコンペティション部門の司会をさせていただきます。今日最終候補作のDVDが水戸から送られてまいりました。少しずつ、じっくり見させていただきます。そして映画祭初日には冨永昌敬監督の最新作「シャーリーの転落人生」が上映されますよ。先日ちょっと見させていただいたんですけどね、これは大変面白い作品になっております。私は何だかもう大変な役をやっております。是非是非北関東在住の皆様。見てください。
■福田首相が辞めましたね。完全に疲れてますね、あの方。自虐的だし。それにしても次は麻生さんなんでしょうか。なんだかなあ。
忘れてた
- 2008/08/19
■わけではないのだけど、16日は劇団兄貴の子供の公演
「流れ星だ。」を見に行ったんだった。
■mikuni yanaihara Projectで共演した山本圭祐がバッファロー吾郎のどちらにも(木村:竹若=4:6)似ていたのは今更な感想だからいいとして、お芝居面白かったです。マンガ大好きだねきっと、作家の小田学さんは。知らないけど。って小田さんは映画作家でもあるんだよなあ。水戸短編映像祭のコンペティション部門にノミネートされたり。多才だ。それに、OFFOFFシアターであんなビッグな仕掛け初めて見た。すげえなあって素直に思ったものさ。
■渡猛さんという人が、面白かったなあ。この人、前回公演でも面白かったので気になっていたのです。なんというか華があるし、長尾謙一郎のマンガに出てきそう。竹若も面白かった。あんまり汗かいてなかった。「五人姉妹」の時は瀑布のように汗かいてたくせに。
初日あけました/チケット情報
- 2008/06/09
チケット情報
9日 ○ 若干混み合っております(当日券が若干出ます。開演一時間前より販売します)
10日 ◎ まだお席に余裕がございます
11日昼 ◎ まだお席に余裕がございます
11日夜 ○ 若干混み合っております
12日夜 △ 残り少なくなっております
チケット予約は前日迄メールにて承ります。info@adieuadieu.comまでお願いします。制作より返信します。受け付けた時点で前売りが完売している場合もございますのでご容赦下さい。お電話でも承ります。09060266279までご連絡下さい。
当日券は開演一時間前から販売致します。ワンステージ5枚程度で先着順です。
チケットは整理番号順となっております。開場30分前から整理番号の早い方(チケット予約の早かった方)順のご入場となりますのでご了承くださいますよう宜しくお願いします。
※※
■初日。朝11時に劇場へ。昨日の通し稽古で気になったところを抜き稽古。ゲネへ。三坂知絵子ちゃんが見に来てくれた。いろいろ気になるところもあって、その後も稽古。そして本番へ・・・と書くと淡々と進んでいるようだがまあばたばたしていたので、実はあまりよく覚えていません。
■本日は満員。席がないので調光室から見る。実はというか、自分の書いた芝居を見るのが初めてなので、吐く程緊張したのです。本番はいろいろなドラマが生まれましたが、まあおおむねよかった。役者さんが皆頑張ってくれました。狭い調光室から見ていると自分が役者として舞台に上がっていないのがとても変な感じです。今迄皆と一緒に稽古して来たのに何故私は一人ここにいるのだろうかと少しだけ寂しい気持ちに。
■たくさんのお客様が来て下さって、本当に嬉しかった。たくさんの感想もいただきありがたかった。役者を褒めてもらうことがこんなに嬉しいこととは思わなかったなあ。この後も5ステージ皆で頑張りますので是非是非見に来て下さい。
■水戸短編映像祭のスタッフである小船さんと簗場さんが作ってくれた「テーオクッキー」!かわいい!ずっとこのまま食べないで残しておきたいけれど、いきなり食べました。テーオ、美味しかったっす。ありがとうございました。
※※
■帰りの電車の中、携帯電話のニュースで秋葉原の通り魔事件を知る。朝、テレビで道路に流れる血を見て、本当に腹が立った。怒りが収まらない。
役者紹介ー柳沢茂樹
- 2008/05/19
■写真撮影しますよっていったら自慢の「MOTHER」Tシャツを着て来た、おなじみ柳沢茂樹くんです。ゲーム好き。
■おなじみっていうのは、もう何年も一緒に舞台(オールツーステップスクールとboku-makuhari)をやったり映画をやったり飲みにいったり水戸短編映画祭の司会をしたり野球を観に行ったりしているわけで、お互い非常におなじみな存在です。このブログで何度彼の紹介文を書いたことかしれません。今回すごく嬉しかったことがあってですね。この舞台の出演依頼をしたら、彼、快諾してくれたんです。ああ・・快諾。快諾、最高。それがどんなに私を安心させ喜ばせてくれたことか。いや、本当に素敵な役者さんなので、出演していただけて心からありがたく思っております。
■初めて一緒に舞台に立った時からすいぶん変わってきている印象。表情が豊かになっている気がします。そういや、稽古中、よく笑ってるな、最近。青山麻紀子を見ては笑い、山本大介を見れば笑い、いつも私の大爆笑とユニゾンしている。一緒に居過ぎて、似て来たか?まあ、言ってもそんなに一緒にいるわけじゃないけどな。ぶっちゃけな。
■主演映画「最後の怪獣」がCO2inTOKYOで上映されます。21日お時間ある方は是非池袋へ!この映画で見せるナイーブさと、落合監督について熱く語る彼のギャップを、私は愛しているのであります。今回の舞台ではどちらも表現できるといいなあと演出部のカサギは申しておりました。そして役者のカサギは「またぎっさん(柳沢氏のあだな)と共演したいなあ」と申しております。総じてカサギからは人気のようです、彼は。
今年もお世話になりました。
- 2007/12/31
■また一年が終わろうとしている。忘年会もすべて終わった。
■今年は自分で作演出を手がけた公演をした。大変だったけど役者さんやスタッフに支えられて何とか乗り切り、結果私が一番楽しんでいた。劇団、本谷有希子に参加させてもらい1ヶ月のロングラン。稽古からずいぶん長い時間だったがやっぱり随分楽しんだ。かながわ戯曲賞リーディング公演にも出演させてもらってその他水戸短編映像祭の司会をしたりドラマに出させてもらったりCMに出させてもらったり声優の仕事をしたり。こうやって毎年毎年様々な仕事とたくさんの人に出会い、別れる。そのいくつかは似ている出会いであり似たような別れのようだが、実は全く違う。ひとつひとつ私にとって意味が違う。その意味を考えながらまた来年もいい仕事が出来るように頑張ろうと思う。
■そして今年は二匹目の猫、テーオに出会った。テーオはナフルより性格が大雑把で、タフ。アイアンメイデン系。テーオとナフルはおかげさまでいいバカコンビになりつつあります。
■もうとっくの昔から出会っている人たち、今年出会った皆さん、一緒に仕事をした皆さん、いつもブログを読んで下さっている方々、近しい人や友人や家族に今年もありがとうございましたと感謝しつつ、私は来年きっと「レーシック手術」し、松本清張全作品読破する!とここに宣言しておきます。
■皆様どうぞこれからも私と猫と私の友をよろしくお願い致します。
モヤモヤ
- 2007/09/25
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