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実家へ

  • 2014/11/30

桜の園が終わって、ほんの少しだけ実家に帰りました。
父と母、私の三人で過ごしました。
特に何があるわけでもなく、スーパー銭湯に行ったり、
一緒に車に乗ったり、
父と『ゴーゴー!若大将』を一緒に見たり(あーだこーだ突っ込みながら)して、
母の手料理を食べて、という時間です。
この時間がなかなかとれなかった、この2年。
1日だけでも、ただただごろ寝をしに帰りたかったのです。

毎年年末やお盆に実家に帰る時、母はたくさん料理を作ってくれます。
私も帰省時はここぞとばかり「子供の時に食べたなんだかわからない名もなき料理」をリクエストします。
「あの、きゅうりと…鳥皮がうかんでるやつ、酢に」とか、
「あのねぎだかたまねぎっぽいやつ、の、何だか甘いみそあえみたいな」とか、
もう何だかわからない母オリジナルのやつ。
しかし今回はそれも思いつかず。
とにかくスタンダードなものと思い、「切り干し大根」「ひじき」「きんぴら」などを作ってもらいました。
子供の頃は全然テンションのあがらなかった3大メニューです。
しかしどれもこれも毎日のように食べていたので、懐かしく、また美味しい。
私もこの三品はしょっちゅう作るのだけど、
母の味と決定的に何かが違うのです。
今回それがはっきりわかりました。
油です。
母の料理は油が多い。
しっかり炒めてから煮ている。
私は出来る限り油を使いません。
苦手なんです、油が。
でも今回母の料理を食べて、コクが出るのはやっぱり油なんだなと思いました。
私の料理は年々そうなって来ているのですが、全体的にあっさりしているのだなー。
日頃、「父母の生命力の強さ」のようなもの、を感じるときがあるのですが、
それは間違いなく、食に起因していると思います。
私はあっさり。
そんなことをぼんやり考えました。

父も母も毎回舞台を観に来てくれ、そして感想もたくさん言ってくれます。
今回は「霊媒師、最高!」とずっと言っていました。

とにかく星が綺麗だった。
冬がやって来た。
私の怒濤の一年が終わりました。
感謝します、何かに、とか、いろんなことを考えてはぼんやりし、何もしない、最高の時間でした。

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