100年
- 2008/01/25
■寒い一週間。雪が降った。実は「せっかくだからもっと降ってくれ」と期待している。
■水曜日、自主映画の打ち合わせ。初めてお会いする監督はきっちりスーツを着ていて、監督といえばたぶんラフな格好だろうとタカを括っていた私と彼は待ち合わせ場所でなかなかお互いを認識できなかった。
■今年初めのまっちゃんは「紅い白描」。この作品を読んで、ふと気がついたことがあったのだが、まあ数読めば誰でもわかる事なんだけど、評論を読んでわかった気になるとかではなくずっと読んで来た自分の頭で気がつけたことが嬉しかった。来年は松本清張生誕100年ですよ、みなさん!私もファンの一人として生誕100年を祝いたい。例えば「日本の黒い霧」リーディング公演とか、どうだろう。無理だね!
今年もお世話になりました。
- 2007/12/31
■また一年が終わろうとしている。忘年会もすべて終わった。
■今年は自分で作演出を手がけた公演をした。大変だったけど役者さんやスタッフに支えられて何とか乗り切り、結果私が一番楽しんでいた。劇団、本谷有希子に参加させてもらい1ヶ月のロングラン。稽古からずいぶん長い時間だったがやっぱり随分楽しんだ。かながわ戯曲賞リーディング公演にも出演させてもらってその他水戸短編映像祭の司会をしたりドラマに出させてもらったりCMに出させてもらったり声優の仕事をしたり。こうやって毎年毎年様々な仕事とたくさんの人に出会い、別れる。そのいくつかは似ている出会いであり似たような別れのようだが、実は全く違う。ひとつひとつ私にとって意味が違う。その意味を考えながらまた来年もいい仕事が出来るように頑張ろうと思う。
■そして今年は二匹目の猫、テーオに出会った。テーオはナフルより性格が大雑把で、タフ。アイアンメイデン系。テーオとナフルはおかげさまでいいバカコンビになりつつあります。
■もうとっくの昔から出会っている人たち、今年出会った皆さん、一緒に仕事をした皆さん、いつもブログを読んで下さっている方々、近しい人や友人や家族に今年もありがとうございましたと感謝しつつ、私は来年きっと「レーシック手術」し、松本清張全作品読破する!とここに宣言しておきます。
■皆様どうぞこれからも私と猫と私の友をよろしくお願い致します。
ニュース/調布/或る「小倉日記」伝
- 2007/11/13
■こんなニュースを読み、憂鬱な気分になる。
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派遣自衛官の自殺16人=対テロ、イラク支援で−政府答弁書
11月13日15時1分配信 時事通信
政府は13日午前に閣議決定した答弁書で、テロ対策特別措置法とイラク復興支援特別措置法に基づいて派遣された自衛隊員計16人が在職中に自殺したことを明らかにした。
内訳は海自8人、陸自7人、空自1人。照屋寛徳氏(社民)の質問主意書に対する答弁書で、「派遣と隊員の死亡との関係は、一概には言えない。退職後に精神疾患になった者や自殺した者の数は、把握していない」としている。自殺が派遣中か帰還後かなど詳細は不明。
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いいのか、こんなんで。
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あまりに暗いニュースなので、こちらは明るい話題。
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種田と谷中を獲得=プロ野球・西武
(時事通信)
西武は13日、前横浜の種田仁内野手(36)と前楽天の谷中真二投手(34)を獲得したと発表した。2001年の途中まで西武に在籍した谷中は復帰。ともに今季限りで所属球団から戦力外を通告されていた。前田康介球団本部長は「種田は内野はどこでもできる。守備、打撃とも素晴らしい選手。谷中も球速140 キロは出る」と評価した。
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なぜ明るいニュースかと申しますと、今年横浜から戦力外通告を受けた種田仁選手の奥さんは「不育症」という難病で闘病生活を送っている最中なのです。もちろんテレビニュースのドキュメンタリー情報です。奥さんが大変な時に仕事がなくなってしまった種田選手のことを密かに心配していた私。よかった!これからも頑張ってね!
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■友人の持山優美と調布でお茶を飲んだ。持山さんは来月30歳になるそうで、「30歳になったら楽になるって皆言うけどいづみちゃんはどうだった?」と聞くので考えてみたが、まあ、確かに楽になったかもしれない。30歳という区切りをそんなに意識したことはないものの、年をとってつらいことは確かに多々あるが(腰痛、老化、記憶力低下、しわ、寝ないと辛い、やせづらくなった)、若い頃の時の精神的だめさ(どうでもいいことを悩んで1日無駄にする、恥ずかしいことを考える、もっともっと評価されたいと願う、その他若気の至りと呼ばれる全ての事柄)の方が辛い。あんなに面倒くさい日々はもう二度と送りたくない、と思うと、確かに私も楽になっている。ニアイコール、図太くなっている。
■しかしつい「20代の全てをなかったことに出来るよ」といいかげんな答えをしてしまった。だったらいいのにねえ。
■調布は静かな街だ。友達とお茶を飲むにはちょうどよい。どうでもいい話ばかり、楽しかった。
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■今までさんざん松っちゃん(松本清張)を読んできたが、一番面白かった小説は、芥川賞を受賞した「或る「小倉日記」伝」かもしれないと今日思う。新潮文庫版『或る「小倉日記」伝』に収録されている『菊枕』も好きだ。初期の作品はサスペンス色がなく、ただ淡々と人間の生き死にを描いているものが多い。その淡々さがいいんだと思う。
回復
- 2007/10/17
ダラダラした甲斐があり体調が戻って来ました。薬のお陰か、肺がずいぶん楽になった。この何日間か何もしていなかったが気になることがありそのことについて考えていた。その一つはいつも気にかけている野良猫のことだ。そのことについては後日ここに記す。あといつものように松ちゃん(松本清張のことをみうらじゅんはこう呼んでいた)を読んでいて、「市長死す」という短編小説の主人公の名が「笠木」なことに驚いた。「色の浅黒い肌をした笠木は~」「笠木は考えた。」「笠木ははっと顔を上げた。」・・・・いちいちドキッとするよ、松ちゃん。まあでも決して悪い気はしなかった。そして大島弓子「オオシマさんちのもうひとつの猫日記」を買った。オオシマ家の猫グーグー、ビー、クロ、タマ、たん吉の写真集!まさかこんな本が出るだなんて!マンガによってもう随分前から知っている猫たちのつもりでいたのに今初めてその姿や生活を写真から感じるというこの距離感。可愛かったなあ、皆。皆さん、風邪には気を付けて下さいね。あ、あと昨日フジテレビのドラマ「スワンの馬鹿!」に少し出演していました。事後報告です。
春夏秋冬/思い
- 2007/07/18
■猫庭さんの真似をして写真ブログを始めた。ツイノスミカの下部に貼付けてあります。おヒマなら来てよね。
■松本清張「虚線の下絵」を読む。というか読み直しだ!何度でも読み返してやる!私が何故こんなにも清張に惚れているか自分でもよくわからない。ドライで端的で、圧倒的に醒めた視線で人間を描いている。私なんかしたら淋しいぐらい松本清張は冷静だ。すごく遠くに存在する文章。私がどんなに手を伸ばしても絶対に掴めない文章なのかもしれない。あ、もしかして女なら誰しも一度はかっこ悪くてしかも冷たい性格の男に惚れるように、女なら一度は松本清張に惚れるのではなかろうかっていうのが私の今日の主張。否、大きな話になっちまったのだが、要するに私は「自分が絶対に書けないであろう」文章が好きなのだと思う。
■今日、知人の日記を読んで不覚にも涙が出て止まらなくなった。人間が人間を尊敬するということは理屈ではなくただ強く押さえ切れない思いなのだと改めて知った。
忘れないように
- 2007/07/17
■台風4号が去った。空気が生温くて、頭がぎちぎち痛い。気圧が低いからかと推測できるものの、また別の理由がある気もする。いろんなことを考えて頭がいっぱいになったので、自主的に少しおとなしい週末にした。「エプロンメモ」を読み直してニヤニヤしたり、松本清張「ミステリーの系譜」を読み返して気持ち悪くなったり、安彦麻理絵さんの「スリーピース!!!」を読み返して前回読んだ時と同じコマで笑ったりしていた週末。
■今日は家の近くをゆっくり散歩した。知らない店や知らない風景がまだまだたくさんある。私は地理や地図が好きで、地図好き特有の趣味がある。地図を持たずに人通りの少ない道を見つけては歩いたり変な建築物を見つけながら散歩したりして帰宅後地図を広げて自分の歩いた道を確認しほくそえむという趣味だ。今日も新しい場所や新しい道を知った。自分の中の地図がどんどん広がっていくようで面白い。
■天災の報道。2007年7月16日の午前中、16日午前10時13分ごろ、新潟県上中越沖を震源とする地震があり、新潟県長岡市と柏崎市、刈羽(かりわ)村、長野県飯綱町で震度6強、新潟県上越市、小千谷市、出雲崎町で震度6弱を記録するなど、東北から関東、東海の広い範囲で強い揺れを観測した。そして、柏崎刈羽原子力発電所からは微量の放射線漏れが確認される。
■渋谷松濤温泉シエスパが爆発した(6月19日)ことも忘れてしまいそうな日々だ。たくさんの出来事が自分を通り過ぎていくというより、自分がたくさんの出来事をないがしろにして生きているのだろう。忘れないようにここに記してこうと思う。
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