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Posts Tagged 稽古

無駄な体でごめんなさい

  • 2008/03/11

知ってる。早く寝なくちゃいけないことぐらい、知ってる・・・。

でも眠れないのです。

何故なら、アデュー公演のことを考えてたら頭の中が大変なことになってしまったからです。

照明って何?

舞台装置って何?

打ち合わせって何?

バトンってどうするの?

稽古場って何?

タタキって何のこと?

あーあーあーあー(と手のひらで耳をばんばんたたくしぐさ)。

とにかく今月は準備準備準備の日々だという訳です。

頭の中だけで考えていても仕方ないので、とにかくどんどん決めて行かないといけない。わかってるのに、youtubeで昔のテレビ番組とかいろいろ見てしまった。かなり長い時間。無駄な時間だけで構築されている私の体は。

舌出してる

アクワリウム終了

  • 2008/03/03

「アクワリウム」終了しました。ご来場下さった皆様ありがとうございました。

今回私はたくさんの初めてを経験しました。熊本から来た「劇団0相」との出会いは、全く会ったことのない人たちとの作業。戸惑いもありましたが、皆さんの優しさ、作演出の河野さんの真摯な姿に励まされ何とか本番を迎えることが出来ました。本番中も今まで感じたことのない気持ちをふと感じたり、新しい感情が芽生えたり、反省したりと精神的にもかなりぶれていたのですが、それはそれで新鮮で楽しかった。大事なのはこの新しい感情を分析することかなと思ったりしています。

河野さんは稽古場でいつも全力で取り組んでいたようでした。常に自分の言葉と格闘していました。「(慣れないウィークリーマンションで)ちゃんと寝てるのかな」と心配になることもあったけど、何とか本番まで元気だったからほっとした。「アクワリウム」の本公演は今年の初夏に九州で。一体どんな舞台になるのか、楽しみです。

アドバイザーの宮沢さんともいろいろ話しをすることが出来ました。宮沢さんが演出する舞台に出演させてもらったことは何度もあるけど、ちょっと離れた位置から作品に関わるという作業はこれまた初めて。宮沢さんが稽古を見に来て戯曲や演出や俳優の芝居にアドバイスをしていき、次の日みんなの芝居が劇的に変わった瞬間を見ることができたのはちょっとした感動だった。稽古中に宮沢さんのお父様がお亡くなりになって非常に大変な時期にも関わらず、ご実家での告別式を終え東京に戻り、本番前の通し稽古を見て下さった。そして的確なアドバイスを発信してくれる。本当に、もう何というか、頭が下がる思いだ。プロの仕事を近くで見ることが出来て、私は本当に幸福だと感じる。

宮沢さんのお父様には何度かお会いしたことがある。初めてお会いしたのは確か12年前の遊園地再生事業団公演「蜜の流れる地」を、宮沢さんのご両親が見に来た時だったように思う。お父様が「(芝居の内容が)よくわからない」というような感想を言ったと宮沢さんが笑って私たち役者に話してくれたのではなかっただろうか。もう何年前か思い出せないけど「月の教室」という舞台を宮沢さんが静岡県袋井市で作った後に白水社でその戯曲が書籍化されることになり、巻末に収録される劇中歌CDの録音に参加した。その時白水社Wさんと一緒にご実家に泊めていただいたのだった。お父様は笑って挨拶をしてくれたように記憶しているが、何を話したのかは覚えていない。記憶の中では「何も喋らなかった/お父さんは何故か笑っていた」気がするのだが、どうだっただろうか。最後にご挨拶をしにいくことはできなかった。宮沢さんの話を聞くとかなり破天荒な人だったらしく、そのエピソードのあまりの面白さについ笑ってしまうことがあった。宮沢さんが日記に書いていたように、生前「死なない」と公言していたそうだ。しかし死はやってきた。でも、生きていたその姿はご家族の記憶の中にずっと生きていく。そしてとても優しい笑顔だったことが私の記憶にばっちり生きている。それも一つの「死ななさ」なんじゃないか。私の中にも「死んだけど死んでない人」、たくさんいる。彼や彼女は私の体の中にいてくれるとふと感じる時があるのだ。

「アクワリウム」には「片目の猫」が出て来て、それは今や我が家のカーテンクライマー・テーオも出会った時から片目(正確に言えば片目が飛び出していた)だったので、不思議な縁を感じました。この戯曲の奥にあるものは非常に恐ろしい現実で、水俣病という公害病が身近に存在する熊本在住の河野さんだからこそ書けるテーマなのだと思う。さて、テーオの目は何故飛び出していたのか?摘出手術をしてしまった今となっては全くわからないけど、テーオは特に気にしている様子もなく相変わらず家の中で暴れ回っています。暴れ過ぎ元気過ぎで食べ過ぎ。

アヤナちゃん

熊本大学生、自分のことを「自分」という男前のアヤナちゃんは、稽古中に一度熊本に帰り大学の実習を受けてまた東京に戻ってくるという超ハードスケジュールをこなしました!えらいよアンタ。おつかれさまでした。別れ際「かさぎさん、会えなくなるの寂しいですよ。熊本に来て下さいよ。」って言ってくれた。いつか行きたいなあ。

おにぎり/河野さん/アドバイザー

  • 2008/02/27

「アクワリウム」の稽古が進んでいる。

毎日劇団0相の皆さんとご一緒している。0相の皆さんは何がすごいって、朝みんなで分担してお弁当を全員分作ってくるところ。しかも私にまで美味しい手作りご飯をふるまってくれるところ。慣れない東京のウィークリーマンション生活の中で、きちんと米を炊いておにぎりにして、おかずまで全員分作って持ってくる。今回のメンバーは全員で8人だからおにぎりの数も結構なもんだぜ。そして私のことも「おにぎり食べます数」にカウントしてくれているその優しさ・・・。泣けるぜ、0相。熊本、最高。

稽古は、少しずつ進んでいて、私自身もようやく声の出し方や呼吸などを考えられるようになって来た。

戯曲は、読み込む程に「この戯曲は河野みちゆきさんにしか書けないものだ」と実感する。何故そう思うのか、それはこの本が戯曲に込められたものの「重さ」だけにとどまらないものになっているからだ。いつもは熊本で活動している河野さんとお会いしてからまだ何日も経っていないので、本人の人となりとかまでは実はよくわからないけれど、でも、「この人が自分自身の体で書いている」というごく当たり前だけどとても重要なことを日々強く感じるのだ。

この本を、東京に住む人間に読んでほしいと強く願う。まあ、リーディング公演に来てほしいのは、もちのろんなわけだけど。

昨日はアドバイザーの宮沢さんが稽古を観に来ていろいろアドバイスをして下さった。アドバイザーのアドバイスは的確であった。今日の稽古は私も含め皆生き生きしている感じがしたのだった。

ナフル

女子高生/「アクワリウム」スタート

  • 2008/02/25

23日昼、東京国際演劇祭リージョナルシアター「着座するコブ」を観劇する。コブ、とカタカナで表記するとまるでコブサラダのようだとかなり本気でそう思ったが当然この舞台はコブサラダの話ではなかった。

遊園地再生事業団の田中夢ちゃんが出演していた。夢は高校生役。女子高生の制服のスカートは短いのだ。それが現在を示している気がした。何より現在の証というか。決して過去の話ではないのだな、と彼女の揺れるスカートのひだを見ながら考えていました。ちなみに私が高校生だった頃、もう15年以上も前の話ですが、街ゆく女子高生のスカートはそんなに短くなかったのです。私自身はといえば、制服のない都立高校に通っていたため、私服の生活だった。今思えば女子高生時代に女子高生ではなかった気がする。

終演後同じ回を観た小田豊さんと鈴木将一朗とコーヒーを飲む。大先輩・小田さんの話はとても興味深く面白かった。自分がこの先舞台に関わって行く上での様々な意思を次の段階に持って行くきっかけのひとつになったと思う。

夜、参加する東京国際芸術祭リーディング部門の顔合わせ。今回は私が出演させていただく熊本の「劇団0相」と、札幌の劇団「WATER33-39」のメンバーが池袋の東京芸術劇場リハーサル室に一斉に集まった。わー、圧倒。今回一緒に出演することになった加賀田浩二さんは現在は東京に在住だが福岡の劇団「飛ぶ劇場」に所属しているので純粋な東京組はワタシのみ。わー、東京背負えねえ、と緊張する。しかし私のブログを読んで下さった0相主宰の河野みちゆきさんが「かさぎさんは東京出身じゃないんですよね?」と。ああ、そうだねその通りねいいこと言うね!昨日まで福島県にいましたっけ私。誰に頼まれたわけでもなく勝手に東京背負った時間は一瞬で済みました。ともあれ普段は物理的に遠くてなかなか出会えない人たちと出会えたことがとても嬉しい。稽古が楽しみ。

顔合わせの後、東京芸術劇場にほど近いお店で懇親会。出演者の柳原綾那ちゃんは大学一年生。アボカドを生まれて初めて食べて一言、「気持ち悪い・・」と言ったのが面白かった。後ろに映っているのは飛ぶ劇場の加賀田さん。

加賀田さんと柳原さん

★「アクワリウム」は3月1日2日の2公演のみです。チケットのご予約ははカサギに直接メールしていただいても結構です。折り返しご返信いたします。→aplacetodie@hotmail.comまでお待ちしています。是非みなさん観に来て下さい。

ニーニーニー

  • 2008/02/23

実家に帰っていた。

おじいちゃんが倒れとうとう寝たきりになってしまったので、介護の手伝いに。おじいちゃんが一人で住む元自転車屋の家から少し離れた親の住む家に、介護タクシー(ベットに寝たまま運んでくれるタクシー)を使って移動する。暖かい日でよかった。

おじいちゃんは私を見て「都か?」という。都というのは、私の姉の名前です。「泉だよ」と言っても「都か」と言うので、まあ別にいいか、と「都だよ」と返事しました。次の日の朝「おじいちゃん、私は誰でしょう?」と謎かけしたら、「泉に決まってっぺよ」と言う。当たり前のことを聞くなとでも言いたげな顔だった。そして今日の朝、おじいちゃんは私の顔を見て「どちらさんですか?」と言った。「泉だよ」と答えると、「ヨシミネさんですか」と。ヨシミネさんとは自転車屋の隣のふとん屋さんの名字だ。続けて「昔お菓子屋さんですね」と言うので母に尋ねたところ、私が産まれる随分前のこと、ヨシミネふとん店はかつて煎餅屋だったらしく、どうやらそのことを思い出しているのではないかとのこと。次回会いに行った時に一体私は誰になるのだろうか。ちょっと楽しみでもある。

実家に帰った時には出来るだけ海を見に行く。家から歩いて10分程で海岸に出る。そこは遊泳禁止の荒々しい海で、見ている分にはかなり気持ちいい。父とおつかいがてら海を見る。今日は凪いでいた。

様々な伝説を持つおじいちゃんである。ごはんを食べながらおじいちゃんの話になり母も父も私も大爆笑。私たちが大爆笑していることなどつゆ知らず隣の部屋で眠るおじいちゃんはずいぶんぼけちゃったけど、これから出来る限り優しい時間を過ごしてもらいたいと思う。

そしてさびれた自転車屋はとうとう無人になった。少し寂しいなあ。仕方ないけど。

明日から稽古が始まる。ちなみに今日は2/22で猫の日だそうです。ニーニーニーもしくはニャーニャーニャーってこと。ナフルとテーオにはちょっと高価な猫缶を買って帰りました。

改行に慣れない

  • 2008/02/14

友人から誕生日プレゼントをもらった。圧力鍋と絵。絵は友人の描いたものだ。かねてより「欲しい」とお願いしていたので、超・嬉しい。

ちなみに誕生日は1月4日。プレゼントはいつもらっても嬉しい。毎月誰からか何かしら欲しい。

※※

今日はアデューチラシのデザインをしてくれるmeeちゃんと打ち合わせ。meeちゃんとはオールツーステップスクールのチラシデザインをお願いして以来のお付き合い。それにしても久しぶり。

下北沢のつきまさという日本茶カフェで。

つきまさ、初めて行きました。実は家ではコーヒーや紅茶よりも圧倒的に煎茶ばっかり飲んでいる私。買い置きを忘れたりして、家に煎茶がないともうがっかり、非常に残念な気持ちになるぐらい茶好きなのでこのカフェは願ったりかなったり。

「つきまさ」というお茶を注文した。お店の名前を冠したお茶だもの、きっと美味しいはずだ、と。

いやー、味のしっかりした、柔らかな・・・。と、川島なお美さんがワインを飲む時にたくさんの言葉で感想を言ってしまうその気持ちが本当によくわかる程、たくさんの種類の味が混じっていて、でも結局は何を言ってもイマイチうまく表現できないから、ただただ、美味しかったです。

で、meeちゃんとの打ち合わせは、私の中にある「こんなイメージ」という拙い説明をきちんと解釈してくれ、こんな感じ?と提示されたものが見事。私自身の「デザインにおける趣味」も聞き出してくれて話も盛り上がり、ホントmeeちゃんに感謝。

素敵なチラシになると思います。

※※

3月のリーディング公演の台本「アクワリウム」の第一稿がメール送られて来た。熊本からはるばる一瞬で。

時間をかけて読ませていただきました。

この本と私は出会うべくして出会ったという気がする、というような、こういう発言って役者としてちょっとどうなのかなって思う自分もしっかりいることはいるんですけど、まあ、本の内容はもちろんここでは全く書けないけど(書いたら作家の河野さん始め、皆びっくりするだろうな)、偶然とはいえかなりの「出会うべくして出会った」感がある。

そんなことを思いつつ、稽古が楽しみです。腹筋して東京で待ちます、劇団0相を。

知人から「ブログの改行が少なくて読みにくい」という意見を頂いたので、今日は改行を中心とした文章を描こうと躍起になってみた。

テーオ

ナフルに噛まれた後にしょんぼりしているテーオ。

舞台出演の告知/今日を生きよう

  • 2008/02/09

告知です。

※※※

東京国際芸術祭 リージョナルシアター リーディング公演部門
熊本/劇団0相「アクワリウム」

作/演出 河野みちゆき
アドバイザー 宮沢章夫

東京芸術劇場小ホール
3月1日 13:00/3月2日 17:00

に出演します。

※※※
宮沢さんの「富士日記2.1」にも書かれていますが、河野さんの書く戯曲に宮沢さんがアドバイスするという形で、今現在戯曲制作が進められているそうです。私はまだ戯曲を読んでいませんが、とても面白い作品になりそうだと1月30日の宮沢さんの日記からも窺い知ることが出来ます。「劇団0相」は熊本の劇団ということで、私にとっては新しい出会いに。ちなみに私の九州体験、日帰りで福岡に行ったのみ、正味5時弱。稽古が今から非常に楽しみです。

チケット購入はこちらから。あ、ちなみに田中夢が出演する「着座するコブ」もこの東京国際芸術祭の中で上演されるんですね。「静物たちの遊泳」が今年の岸田戯曲賞最終候補に選ばれた山岡徳貴子さんの舞台、そしてブログを読むと何やらセーラー服を着るらしい田中夢(お前は三坂知絵子か)さん、もろもろ楽しみでありんす。

※※※
NHK芸術劇場「海と日傘」を観た。昨年上演された劇場あうるすぽっとのこけら落とし公演。「三択の女王」竹下景子さんと「ヤス」平田満さん。「死」がすごく近くにある時期の話。静謐でありながら、とても残酷な戯曲だと思いました。思いつつ、涙が止まらんかったです。

思えば私の人生にも「死」が近くにあった時期が何度もありこれからも何度となく訪れるはずだし、そして最期には「死」と共に自分も死んで行くのです。それは事実。その事実の重さにたまに愕然とすることはあるけど、愕然としたところで逃れられないのだから、いつ死んでもいいようにエンジョイしたいものです。大きな意味でエンジョイを。自分サイズのエンジョイを。いろいろあるけどエンジョイを。濁ったままでエンジョイを。これが松田正隆戯曲を体験した後の感想かと思うと自分で自分にどうかしてるよ?と声をかけたくなるが、舞台も小説でも映画でも何でも、感想はその日の体調や考え方や出会った日やそれこそ1日の雰囲気や天候にだって左右されるものだから、これはこれでいいとしよう。

「何にも知らないふりして、今日を生きよう」って、これはサニーデイサービスの「今日を生きよう」って曲です。

風邪/誕生日/火事

  • 2008/01/05

悪寒と腹痛で、たぶん熱もあって「ああこりゃだめだ」とboku-makuhariの新年会欠席する。boku-makuhariの催しにはいつも参加できない。今回は浅草の本田レオちゃんの家で開催されるとのことで行く気満々だったのに。行けないならば、とふて寝気分で猛然と寝る。

boku-makuhariの稽古中、私は体調を崩して皆に迷惑をかけた。あの日のことを今もよく思い出す。泣きながら稽古に行ったのだった。休めよって話なんだけど、休みたくないし、行けば行ったで迷惑かけるし、で、最悪な状態だった。あの日の複雑な感情はなかなか忘れられない。あれから2年が経った。もうみんなには迷惑かけたくないなあ。

そんなわけで1月4日で32歳になりました。メールをくれた皆さん、ありがとう。足立智充が「新年が来るとかさぎさんの誕生日だね」とメールをくれた。何てマメないい奴。泣けるなあ。高山玲子が「お互いいい年にしようね」と。いい奴だなあ。いせゆみこは何だかケーキマークが飛び交ったメッセージだった。ありがとう。boku-makuhariのみどりさんこと佐藤幾優さんも「ノロウィルスの場合は治るのも早いから頑張って下さい、あとおめでとう」と丁寧なメールが。本当にありがとう。大久保ニュー様も北海道で子育て中の文ちゃんもフランス留学中のオオバくんもなかなか会えないコピーライターの大倉さんもさよちゃんも姉も皆メールありがとう。

で、今朝の6時半。何でこんな時間に日記を書いているのかというと家のすぐ近くで火事があり家の前に消防車がサイレンを鳴らして何台も何台もやってきているので全く眠れなくなってしまったからだ。あまりに騒然としていたので窓を開けて外を見ていたら網戸が外れてしまった。寝ぼけて勢いよく開け過ぎたんだな。被害が大きくないといいけど、心配です。ナフルはサイレンの音や警官の声に敏感でいちいち「ググググググ」とのどを鳴らして反応を示すがテーオは悠然と寝ている。ナフルはそういう性格だし、テーオの肝はすわっているみたいで、二匹の違いが面白い。

ナフル

今年もお世話になりました。

  • 2007/12/31

30日

ナフル

持ち物
また一年が終わろうとしている。忘年会もすべて終わった。

今年は自分で作演出を手がけた公演をした。大変だったけど役者さんやスタッフに支えられて何とか乗り切り、結果私が一番楽しんでいた。劇団、本谷有希子に参加させてもらい1ヶ月のロングラン。稽古からずいぶん長い時間だったがやっぱり随分楽しんだ。かながわ戯曲賞リーディング公演にも出演させてもらってその他水戸短編映像祭の司会をしたりドラマに出させてもらったりCMに出させてもらったり声優の仕事をしたり。こうやって毎年毎年様々な仕事とたくさんの人に出会い、別れる。そのいくつかは似ている出会いであり似たような別れのようだが、実は全く違う。ひとつひとつ私にとって意味が違う。その意味を考えながらまた来年もいい仕事が出来るように頑張ろうと思う。

そして今年は二匹目の猫、テーオに出会った。テーオはナフルより性格が大雑把で、タフ。アイアンメイデン系。テーオとナフルはおかげさまでいいバカコンビになりつつあります。

もうとっくの昔から出会っている人たち、今年出会った皆さん、一緒に仕事をした皆さん、いつもブログを読んで下さっている方々、近しい人や友人や家族に今年もありがとうございましたと感謝しつつ、私は来年きっと「レーシック手術」し、松本清張全作品読破する!とここに宣言しておきます。

皆様どうぞこれからも私と猫と私の友をよろしくお願い致します。

テーオ

青ノ鳥、圧倒的感!

  • 2007/09/30

「青ノ鳥」はいろいろ考えさせられた。とても刺激になりました。まず出演している役者さん全てに尊敬の念を抱いた。肉体の限界を超えた舞台だろうなと。ただただ敬服するばかりです。皆素晴らしかったと思う。

その上で、観ながらずっと考えていたことがいくつもある。舞台を観ながら頭の上をいくつものぼんやりしたイメージが膨らんでは消える感じ。そうやって観ている瞬間に想像力を働かせてくれる舞台はあまりない。矢内原美邦さんのエネルギーが私たちに想像という幸福をくれるのだけど、もちろんそこに立っている役者の姿からもだと思う。

うまく言えないのだけど、気持ちよさについて懐疑的であると思われる稲毛礼子さんのストイックな声や姿、そしてまた同じように楽しむことを拒絶しているように見える矢沢誠さんは、その姿に「説得力」があった。このコンビは本当によかったなー。表に全て放出するわけではなく、もともと心の奥に潜んだエネルギーの塊を感じた。それって一体何なんだろうと考えてしまう。きっと皆にそれぞれあるであろう、心の奥底に潜んだモノ(それはどんな種類のエネルギーでももちろん構わない)を表現出来るという「説得力」。この二人はその説得力を稽古で「獲得」したんじゃないだろうかとか獲得するのにどれだけの個人作業が必要だったのだろうかと興味が湧く。

私の考えているのは「説得力」についてと「方法」について。とりあえず私を含め役者が考えなくちゃいけないことは死ぬ程ある、と帰り道思った。それにしても肩を脱臼して痛いのに舞台に出てきて踊った矢内原美邦さんの「圧倒的」感!アフタートークで「今日のステージから踊ることにしました」と言っていたので、本当に得したよーと思いました。私は矢内原美邦のダンスのファンなんです。美邦さんが踊ると私の胸も疼くのです。そこにはいろいろな理由があるのだけど、一つだけ言えるのは「踊っているのは美邦さん以外の誰でもなく、そして美邦さんは誰にも似ていない」ということ。まあ、唯一無二の存在なんだなー、私にとって。

終演後役者さんに挨拶したり、美邦さんとも少し喋れた。美邦さんはその後お客さんとして見に来ていた関係長さん(プリセタ所属/31歳)がいると知った瞬間、蹴りをいれていた。美邦さんの対関くんコミュニケーションの取り方にはいつもシンパシーを覚える。私もきっと同じことをするだろう。

※※※

毎日撮影。夜は遊園地2回目観劇、アフタートークは若松武史さん。時間がないので感想はまた、内田百間の随筆「クルやお前か」で泣いてしまった。肌寒い日だ。

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