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テーオの受難、ナフルの愛

  • 2007/11/07

11月5日

私の体調は芳しくない。熱が出たり収まったりを繰り返している。が、しかし、こんなことは日常茶飯事なので自分的には全く驚いていない。腹を壊す/呼吸困難/歯痛さえなければ日常的不具合は何とかやりきれるのだった。

そんなことより今日は大変なことが起きた。夕方瞼の抜糸をしたテーオ。傷口はきれいだった。夜の11時半過ぎか、テーオをゲージから出して部屋の中を自由に歩かせた。毎日30分ぐらいはゲージから出して遊ばせる。「ゲージから出してえ!!!」と叫ぶから。今日はエリザベスカラーも取ってやり、一生懸命楽しそうに部屋を散策するテーオ。ナフルはそれにくっついていく。ナフルはここ何日かテーオの体をやたらとなめるのだが、それはまるでお母さんが一生懸命娘の体を毛づくろいしている様だった。男だけどね、ナフル。おネエMAN・ナフルはまたもやテーオをなめていたが、私が一瞬目を離した隙にナフルがテーオを噛んでいた。テーオとナフルの叫び声で気がつき、部屋の端に逃げ込んだテーオを見て、私はびっくりした。テーオの傷口から血が流れ出ていたのだ。そしてあっと言う間に傷口はぱっくり開いてしまった。

その後のバタバタは正直言ってあまり覚えていない。混乱したままネットで「動物病院 24時間 東京」というキーワードで検索し、タクシーを呼び、午前1時には三鷹にいた。

三鷹の救急病院では「傷が深い」とか「中が膿んでいる」とか「2週間ぐらいしないと傷が縫えない」とかいろいろ言われ、夜中に三鷹まで来た疲れもあってか、頭の中がぐるんぐるんして来てしまった。さっきまできっちりついていた傷が嘘のようだ。テーオは病院で震えている。痛みで震えているのかもしれないがそれはわからない。私は小パニックを起こしていたと思う。頭の中ではいろいろなことを考えているのに、言葉に出来ない。とにかく救急病院では傷を縫合することは出来ず、朝地元の病院に再び行くことに。蛇足だが動物病院の先生はとても優しい先生だったが、どうもナイスキャラタイプの人で、何だかクネクネしている。私は疲れもあってかその先生の話を聞きながら笑ってしまいそうに何度もなった。

家に帰るとナフルが待っていた。ナフルの愛情がいじらしく、そしてテーオの受難に責任を感じる。しかし、テーオは「おしん」という名前になるかもしれなかった程の我慢強い子だ。きっと今回の受難も乗り越えてくれるに違いない。地元の動物病院は朝7時からなので仮眠。

7時かっきりに動物病院に。先生に事の経緯を説明し、昨日の夜救急病院で言われたことを機関銃の如き早口で説明すると、先生、テーオの目を見て「あー、ひらいちゃったねーごめんねー大丈夫大丈夫」とかいろいろ言って、「痛くないからねー」と、縫合用のホッチキスで傷口をバッチーン!!痛くない訳ないじゃん!!!と思いつつ、先生のおおらかさとか楽観的な笑顔に安心している私も確かにいる。結局昨日救急病院で聞いた専門的な話はすべて無視したザックリした診察となった。でも、何かこっちの方が私に合っているかも。テーオの命を預かった私が右往左往してやきもきしても仕方ない。どんと構えてゆっくり治療しようと決めた。そしてナフルとテーオの生活をゆっくり融合させていこうと新たに考えを組み直す。テーオにふりかかる様々な困難を考えれば私の風邪なんてへみたいなもんだよ、正味な話。

そんなわけでまだまだテーオはゲージ内生活。ナフルは何事もなかったかのようにのんびりしています。

※※
分厚い・・・迷って迷って、でもやはり「親指Pの修業時代」から14年ぶりとあれば、買わずにはいられなかった。電車の中では読めまい(重くて)。→松浦理英子「犬身」。青春時代「親指P」に衝撃を受けてその後熱中して読んだ作家。あれから14年。私も14年生きたってことかよ。げー。って当たり前だけど。時間の重み、しかと感じながら読ませていただきます。

生まれて初めて「加工していないラ・フランス」を食べた。パイとかジャムとかはあるんだけど。母が嫌いだったから食べる機会がなかった。これ、・・・うまいじゃないか!!!

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3 Comments

    通りすがりのもの

    7th 11月 2007 - 11:28:02

    笠木さんの舞台を何度か観たことがあり、ここもたまに拝見しています。

    わたしも猫を保護した経験があるので、テーオとナフルの話は、あのときの気持ちや降りかかる困難が思い出されて、ひとごとじゃない気持ちで読んでいます。

    2匹の猫を共存させるのは本当に時間がかかりますね。
    仲よくやってたと思ったら急に壮絶な喧嘩を始めたり。
    猫の世界とそこでの時間についてはやっぱり全部は解らないですけど、ぜったいにそのうち大丈夫になると思います。応援してます!

    mikuni

    7th 11月 2007 - 15:29:07

    笠木さん元気ですか?矢内原です。私は今ベトナムにいて
    ものすごいタイトなスケジュールで退屈な会議をこなして
    おります。(今も会議中)ネコは大丈夫ですか?時間がかかるけどあいつらはあいつら同士でなんとか社会を創っていきますのであせらずゆっくりと見守ってあげて下さい。
    このあとシンガポールにかえりまたミーティング…..
    しかしアジアのなかで日本人がどうあるべきか、どのようにみられているかを英語でのべるのにはまだまだたりない
    感じです。

    kasagi

    12th 11月 2007 - 12:47:18

    通りすがりのものさん、こんにちは。

    コメントありがとうございます。励まされました。この後ナフルの具合が悪くなりてんてこ舞いでしたがようやく落ち着いてきてほっとしているところです。これからゆっくりナフルとテーオを観察し、彼や彼女の望む生活を考えていきたいと思います。

    mikuniさん、こんにちは。

    コメントありがとうございます。ベトナムからの書き込み、驚きました。しかも会議中じゃん!書き込みしてる場合じゃねえじゃん!
    毎度のことですが、世界を駆け巡り活躍するmikuniさんのバイタリティには頭が下がります。私も地道にがんばろう!nibrollの公演、楽しみにしていますね。そしてたまにはゆっくり休養をとってね。無理だと思うけど・・・。

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