オールツーステップスクールまでの日記を作るかどうするか
- 2006/12/04
■仮チラシ、いろいろ問題が生じたものの何とか完成して、ある公演に折り込みにいく。そのチラシにはまだ日時は明記していない。場所もぼかしてある。何のためのチラシかと言われれば、そうだろう。しかし、ぼかした、ぼんやりしたチラシがあってもいいと思う。自分のやりたいことは、この場所では貫かなければいけないのだ。人とは違ってもいい。違っていることで不安にならない。それが今後の創作活動においての私の信念の一つになるだろう。折り込みを終えてそう思う。何故折り込み後にそんなことを思ったのかは、まあ、よくわかんないのだけど。
■今回のオールツーステップスクールの公演は、私がほぼ一人で組み立てていくものとなる。neophiliaの吉岡くんや、出演してくれる素敵な役者達や、友達、スタッフ等サポートしてくれる人はたくさんいるから、一人でやるようで意外と孤独は感じない。多くの人間の中で孤独を感じるよりずっと前向きだ。周りの人間を信じていくことは、意外と難しいことだと、私は思う。思うからこそ、とにかく信じることだ。少し離れた位置関係で濃密な仕事関係を紡いでいくことが重要だ。ちなみに今回の折り込みはマイブラザーに手伝っていただきました。演劇とは全く違う世界で生きる彼はもちろん折り込み初経験であるが意外と機敏に働いてくれて感心。二人で並んで折り込みしていたのだけど、ブラザーが何だか話しかけてくるので適当に受け流していたら、これまた近くで折り込みをしていた友人のNさんに「兄弟喧嘩はやめなさい」と笑いながらたしなめられた。その後「え、あの二人、姉弟なの?」みたいな囁きが聞こえ、ちょっと面白かった。マイブラザーには今後もいろいろ手伝ってもらおうと思うのだが、名前で姉弟とばれないようにブラザーに芸名よろしく「手伝い名」を作ろうかと思っている。
■人と違っててもいいと言ってくれたもう一人の私が私を助けてくれた。自浄作用が確実に働いている。そんな時でも小さな失敗に文字通り頭を抱えるが、すぐに超無理矢理復活して料理をつくる。大量の肉じゃがを作った。作っているうちにその失敗のことなどどうでもよくなってしまった。そういういい加減なところがある女なのだ。その後私の家にたくさんの友人が来た。友達が仕込んできた鶏ガラスープ(ペットボトルに入れて持ってきてくれた)で食べる鍋は非常に上手かった。時間をかけてつくったそうだ。そうだ、時間がかかるんだな、何事も、ってちょっと感動した。手間を惜しむな。それだ!肉じゃがは概ね好評だった。よかった。あまりに楽しかったのでしこたま飲んでしまった。珍しいことだ。やっぱり皆が笑っている顔がいい。笑う為にならどんどんふざけたことを言いたい。話術だって身につけたい。だって、それで腹から笑えるのだったら、最高の技術じゃないかと思う。
■次の日、Sくんが買ってきてくれたカステラ、Kくんが買ってきてくれたバナナケーキ、Tさんが買ってきてくれたイチゴを朝ご飯にした。非常に美味しかった。友達の味だ。
■昼間、銭湯へ。小さいが露天風呂がある。雲が動いている様をずっと見ていたが、ふと視線を落とすとものすごく太ったおばさん軍団が露天風呂に入ってきたところだった。あの人達の胸と腹の間のゾーンの肉はどうなっているのだろうか。ひだひだになっていて、何層になっているのかわからない。なのに皆足は細い。髪型はパンチパーマに似たやつ。きっと若い頃はスレンダーな女性だったのでしょうね。でも今は今でまた違う意味で、大いに魅力的ですな。
水分
- 2006/11/29
■私物の整理をして会社をあとにした。最後にきちんと挨拶できてよかった。
■昨日たかやまこさんと例の激うま中華料理店Sへ。久しぶりに食べたが相変わらず美味しかったし安かったし、何も言うことはない。たかやまこさんに「ある音楽関係の仕事の人に、演劇の人って中華が好きですねって言われた」って言われた。そうなのか?そんなイメージなのか?安いからか?音楽関係者はどこに行くのか?しかし、私はもし演劇をやっていなくとも中華が好きだっただろう。何故なら演劇のえの字も知らない子供の頃から中華料理のことばかり考えていたからだ。
■最近ビールをよく飲むようになった。20代前半の頃は飲めたが後半急に下戸になり、また何だか飲みたくなって来たのだ。すぐに酔っぱらうが、前より美味しく感じる。味覚は変わる。昔、確か6年前ぐらい、たかやまこさんが「WILL オレンジビール」だったか忘れたがそんな商品を飲んでいて、好奇心から一口貰ったのだがすっごく不味かったことを思い出しつつ、充分にパーマネントがかかった彼女とビールを飲んだ。
■吾妻ひでお「失踪日記」、関川夏央/谷口ジロー「坊ちゃんの時代」を読む。「失踪日記」は誰かに貸したまま帰ってこないのでまた買った。再読したがびっくりするほど面白かった。ゴミをあさって黴びた肉まんを食べるエピソードなども、吾妻ひでおの画だとちっとも汚くないのがよけいに悲しい。私は失踪中よりもアル中で精神病院に入院してからのエピソードが好きだ。変な人ばかり出てきて笑える。アル中患者の全てが「自分は大丈夫」と思って生きているのだから、始末が悪いが逆を返せば希望に満ちている。「坊ちゃんの時代」も再読。絵が、誰かに似ているんだよなー。小林まことかな?明治の文士や歴史上の重要人物がたくさん出てくるのだが、安重根と東条英機と夏目漱石が道ですれ違い様にぶつかったといういうエピソードは何だかフィクションとはいえあまりに豪華で読んでいて「そんなわけあるかい!!」とツッコんだ。とはいえ文学史オタクの私には非常に面白いマンガでした。
■台本執筆中。もちろんあまり進んでいない。頑張る。資料を読み出すと面白くてそのまま読みふけってしまったり逃避して猫と遊んだりしている。
■手書きで書いているからか、季節柄か、受験勉強を思い出す。
牛と告知ともじゃもじゃ
- 2006/11/24
■MacのCMに出演しているラーメンズの小林賢太郎が小沢健二に見えるのは私だけだろうか。ついはっとしてしまう。
■世田谷美術館に「ルソーの見る夢、ルソーの見た夢」を観に行く。世田谷美術館に行くのは久しぶりだ。このあたりは世田谷青果市場など大きな建物があって面白い。砧公園のすぐ横には煙突があって、その煙突が空の色と同化出来るようにデザインされているのがいい。子供の頃仙台のみそ工場の近くに棲んでいた。工場には大きな煙突が立っていた。街はいつもみその匂いで充満していた。工場の近くには仙台刑務所があった。刑務所にも煙突があった。みそ工場も刑務所も「近寄ってはいけない」と言われていた。次に引っ越した千葉県柏市の社宅の窓を開けると目の前に大きな煙突が見えた。そこはお風呂屋さんで、お風呂屋さんの娘と同級生だった私はともに吹奏楽部だったこともありとても仲良くなった。週に2日は銭湯に行き、ほぼ遠慮ゼロで牛乳をただで飲ませてもらっていた。私は煙突が好きだ。
■ルソーの絵は前々から見たいと思っていた。実際見たら本当に面白かった。ルソーの絵を語る上では常套句の「遠近法がなってない」とか普通につっこみどころはたくさんあるが、それが絵の面白みをぐっと高めている。僕は描きたいから描いたんだよという気概が伝わってくる。
■面白いということ、つっこみどころがあるということは最高の誉め言葉だと思う。上手くなくていい。
■先日。佐藤沙恵ちゃんと二人で飲む。テルミン大学について。お互いについて。さえちゃんは昔からあまり喋らない。ぼんやりしているようで、いきなりずぱっとものを言う。でも本人曰く「あまり何も考えていない時が多い」とのこと。そういう人はゆったりと何かを考えているものです。
■その前、女優の細江祐子ちゃんと下北沢モワカフェでお茶をする。やはり私たちは似た者同士だった。けっこう似ている。表向きは全然ちがうけどね。細江さん(以下、ゆうこりん)はきっと素敵な女優さんになっていくだろうな。私も頑張ろう。と思った矢先に仕事でかなり酷なお知らせが。また一つ、今の自分を過去が襲う。うーん。呪いたいけど、呪えないなあ。でも、私の周りにには素敵な役者がたくさんいて素晴らしいクリエイターがたくさんいて、素敵なマネージャーさんに守ってもらって、真剣に生きる人達がいて、それで私は幸福なのだ。心から感謝している。高校からの親友やたくさんの友達にも感謝している。
■目眩が頻出。これ、病気かなあ。最近病院恐怖症なので、あまり検査とかしたくないけど...検査してみようかな。
※※
■来年のオールツーステップスクールの公演の詳細が決まりつつあります。現在3月を予定しております。
資格ここで次回のオールツーステップスクールのボランティアスタッフを募集します。
仕事はチラシの折り込み、制作補助、コピー、雑用、盛りあげる人、当日の受付(こちらはボランティアになります)
それからスタッフワークに興味のある方(音響/照明/美術等)勉強されたい方(少額ですがギャランティをご用意いたします)
自由に話合いをしながら作っていける現場にしたいと思っております。楽しんで仕事がしたい方経験を積みたい方、是非ご参加下さい。
応募資格は特にありません。学生でも結構です。時間等考慮致します。
興味のあるかたはaplacetodie@hotmail.comまでメール下さい。心よりお待ちしています。
オールツーステップスクール主宰/笠木泉
手を噛むのもいつも通りの
- 2006/11/20
■昨日の夜雨の中東名高速をロケバスは突っ走る。東京に帰ってきた。電車のあるうちに帰って来れてよかった。
■私は今回スタッフとして参加した。役者としても参加しているのだけど、90パーセントはスタッフとして、しかも「方言指導」という難しい仕事だった。あれよあれよという間に仕事は決まりいつの間にかロケ隊に参加していた。私はこういうことが多い。「どちらでもあり、どちらでもない」という場所にいることが多い気がする。
■本当に勉強になったなあというのが感想だ。多くの人に会えた。プロの撮影隊に感動した。スタイリストさんの仕事は本当に肉体労働だ。ろくに化粧もしないくせにヘアメイクの仕事に興味を持つ。そしていきいきとした若い役者さん達といろいろな話が出来た。それは私にとって大きな財産となるだろう。何より幸福な出会いがあった。おばあちゃん役の女優さんは何と戦前から女優をされていらっしゃって、ずっと長いこと名脇役として活躍されてきた方だ。待ち時間にずっと一緒にいた。そんな方に方言指導をするだなんて大変恐縮なのだが、胸を借りるつもりで。
■おばあちゃんから、昔の舞台の話や映画の話や東京の話や戦争の話をたくさん聞けて本当に嬉しかった。
■例えば長戸勇の話などとても面白かった。
■今回感じたことは、全て必要なことだったように思う。多くの方に、今何が大切なのか常に見極めていくプロフェッショナルな生き方を見せていただいた。お世話になったみなさん、本当にありがとうございました。
■で、帰宅。ナフルは一目散に私の足下に走り込んできた。ちょっと匂いをかいで「この人はいづみさんだろうか」と確認したものの、あとはいつも通り。ゴロゴロ言って近くにやって来たかと思えば、いきなり離れていくことの繰り返し。ちょっとだけしか忘れてなかったのだね。ありがとう。
■東京も冷える。朝、体中が痛くて起き上がれない。気が抜けたとはこういうことだ。
■今日は少し休もう。
四角いパッケージでしたよね
- 2006/11/19
待つ
- 2006/11/18
■携帯からうまく更新できず、このブログを作ってくれた相馬くんに何度もメールする。相馬くんにはいつも迷惑ばかりかけている。しゅんとする。何か相馬くん、ひいては相馬家の役に立つことができないだろうか、私に。
■さて、明日でいよいよ帰京である。そういうわけでかなかなか眠れない。明日の撮影はかなり大変なはずである。寝たい寝れない。■静岡がNTT西日本に分類されていると初めて知った。長澤まさみの出演しているCMで知った。電気は東海電力(小雪のCM)。それから「金ちゃんラーメン」のCMをよく見る。聞いたことないしこちらのコンビ二にも売っていないが、CMによると塩味らしい。うーん。私は静岡のことを何も知らないな。
待つ女3
- 2006/11/16
■今日は富士山に雲がかかっていた。午前中奇跡的にフリーだったので散歩する。知らない街を歩くのは楽しいが、あまりに何もないので奇妙な気持ちになる。複雑な気持ちだ。福島もそうだけど、この山とたんぼのみの風景を見ていると過密な場所に住み続ける自分が馬鹿馬鹿しくなる。かといいつつもコンビニを見ると何故かほっとするのは根っから都会の子だからか。もう子じゃねえっつうの。
■突然現れる商業施設に呑まれ、買い物した。ささやかに散財し、すっきりした。全くもって安物買いの銭失いだが、反省していない。何故なら「反省するなら買うな」と心に質問してから買ったから。これからも全てのことをいちいち自分に質問しよう。
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