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淋しさ

  • 2007/09/06

鳩

佐藤真さんが亡くなった。(そのニュースはこちら)「阿賀に生きる」を観たのは大学生の時だ。振り返ってみれば私が初めて触れた本格的なドキュメンタリー映画だったように思う。大学生の時に観た。静かで残酷な事実に胸を動かされたが、同時に自分自身のことと自分の半径数キロメートルのことしか目に入らないような己の視野の狭さにも直面し、無自覚であったため余計ショックを受けた。

これではいけないと思いながら人はなかなか変われない愚鈍な生き物だと思う。しかしこれではいけないとひたすら考え続けることは決して間違った行為ではないということを教えてくれた人達が世の中からいなくなってしまうのは、淋しい。とても淋しい気持ちだ。ただ、最近思うのは、都合のいい考え方かもしれないが、私は亡くなった近しい人に支えられて生きている気がする。はっきり言って私の都合である。苦しい時に彼や彼女が私を守ってくれている気になっている。彼や彼女が生きていた時はそんなに近くに感じなかったのに、亡くなってもう二度と会えなくなって複雑な思いをふと越えると、急に彼や彼女が私の近くにいてくれるような気がしてしまう。本当に都合のいい、自分本位な考え方だと自分でもそう思う。ずるいかもしれない。彼や彼女も呆れているだろう。「別に応援してないよ」と。

そうやって私は死ぬまで勝手にたくさんの人に支えられて生きて、自分が死んだらたくさんの好きな人の近くに寄り添って勝手に彼らの力になろうと思う。と書いたが、そんな大それたこと言ってもいいのか?第一、私は死後の世界とか、あんまり興味がないのだ。蛇足ですが「死んだら驚いた!」って、丹波哲郎が作ったキャッチコピーは素晴らしいと思います。

向田邦子「夜中の薔薇」に所収されている、「手袋をさがす」というエッセイに感動した。今後の人生で再び立ち止まることがあったら、このエッセイを読もうと思う。立ち止まるのは、早ければ明日。遅ければ死ぬまでその時は来ないだろう。

雨が強い時間に外にいたのでずぶぬれになってしまった。台風が来ているらしい。

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